2020年の新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークをするようになった方は多いのではないでしょうか。
政府からも会社に出社する働く方から、テレワークを積極的に導入することを推奨しています。そのため、在宅勤務が一般的になりつつあり、子育てがしやすくなったという家庭も多いでしょう。
一方で、子供が家にいる状況で仕事をすることには、様々なハードルがあります。子供を育てながらの在宅勤務で、どのように仕事の時間を創出するのか気になりますよね。子供が保育園に通える家庭、そうでない家庭と様々な条件がある中での選択肢を知りたいところです。
この記事では、子供を見ながら在宅勤務をすることについて解説していきます。子供が保育園に入れない場合の選択肢も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
子供を見ながら在宅勤務は可能か
結論から言うと、子供を見ながら在宅勤務をすることは可能です。テレワークの普及によって、場所を問わない働き方ができるようになりました。会社に出社する必要がないため、子育てと仕事の両立がしやすくなっています。
在宅勤務をすることのメリットは以下のとおりです。
- 子供の病気の対応がすぐにできる
- 通勤時間を子育てに使える
- 子供が病気になるリスクを減らせる
1つ目は「子供の病気の対応がすぐにできる」ことです。毎日自宅から離れている会社に出社していると、子供が突然体調を崩してもすぐに迎えに行けません。仕事の都合で早退できなかったり、帰宅までに時間がかかったりするからです。
自宅で仕事をしていれば、保育園にすぐ駆けつけられます。安心して子供を預けられるでしょう。さらに子供を休ませるとき、在宅勤務であれば仕事を休む必要はありません。仕事を行いながら、子供の様子を見られます。
2つ目は「通勤時間を子供に使える」ことです。在宅勤務であれば、自宅が職場になるので通勤時間がかからないのが特徴です。自宅から会社までの距離が遠ければ、往復で1時間以上かかることもあるでしょう。
通勤時間を子育てに使えると、余裕を持った時間の使い方が可能です。通勤に往復1時間かかっていた方の場合、洗濯や掃除などに時間を使用できます。
3つ目は「子供が病気になるリスクを減らせる」ことです。通勤時間の交通機関は不特定多数の方が利用しており、非常に混雑します。知らない間に病気にかかっていたり、ウイルスを自宅に持ち帰っていたりなどが考えられます。
そのため、子供に病気を移す可能性があるでしょう。在宅勤務で通勤をしなくなれば、不特定多数の方と接触する機会が少なくなり、子供を守ることにつながります。
上記のように在宅勤務をするメリットは様々あります。
しかし、子供は長時間一人で大人しくしていられません。子供の相手をして仕事に集中できないことが考えられるでしょう。
子供を見ながらの在宅勤務は勤務時間が短かったり、ある程度自分で調整できたりする職種が向いている傾向です。特に会社役員やフリーランス、パートなどが挙げられます。
一方で残業が多かったり、勤務時間を自分で決められなかったりする職種は、子育てに使用できる時間が少ないのであまり向いていないと考えられます。
「子供がいると集中できない」75.5%
株式会社キッズラインが未就学児のお子様がいるワーママ224名に調査を実施したところ、約75.5%の方が「在宅勤務中に子供がいると集中できない」と回答しました。どちらとも言えない方が約16%で、集中できたと回答した方は約8.5%です。
調査の結果、約4分の3が在宅勤務に集中できておらず、悩みを抱えています。主な理由としては、仕事中に子供が遊んで欲しいと言ってきたり、駄々をこねたりすることです。子供は長時間一人で遊ぶのができないので、どうしても相手をしないといけません。
また約3割の方が保育園へ行くのを自粛している結果があります。通常どおり保育園が営業していても、新型コロナウイルス対策を理由に休んでいる方が少なくありません。
そこで子供がいても在宅勤務に集中できる工夫をするのが重要です。
考えられる工夫は以下のとおりです。
- 子供が好きな絵本や動画を用意する
- ベビーシッターやパートナー、親戚の力を借りる
- 職場の方や取引先に事前に家庭内の状況を伝える
特に絵本や動画を複数用意していれば、長時間子供の気を引けます。どうしても仕事で手が離せない状況であれば、上記のような工夫をして対策をしましょう。
参考サイト:在宅勤務ワーママの調査結果
早朝・夜に仕事時間を移行する人も
昼間は子供が起きている時間のため、遊んで欲しいと話しかけてきます。そのため、業務時間を早朝や夜にずらす方もいるでしょう。子供が起きていなかったり、おとなしかったりするので仕事に集中しやすいです。
しかし、睡眠時間を削ることになります。早朝・夜に仕事を行って、昼間に子育てや家事を行う生活を長期間続けると、体調を崩す可能性が高くなるので注意が必要です。
親が就労中で子供が保育園に入れない場合の選択肢
親が就労中で子供が保育園に入れない場合の選択肢を知りたい方も多いのではないでしょうか。
こちらでは以下の内容を解説していきます。
- 子供が在宅のまま仕事をする
- 認可外の保育園に申し込む
- ベビーシッターに預ける
- ファミリーサポート制度を利用する
- 認可保育園の一時保育枠に応募する(非定型的保育)
それぞれ解説するので、参考にしてみてください。
子供が在宅のまま仕事をする
子供が家にいながら仕事をする方は多いですが、集中できない可能性が高いです。そこでしっかり対策を行うのが重要です。
子供が在宅の方は以下の対策を行いましょう。
- 子供に仕事であることを伝える
- 子供が集中できるものを用意する
- 職場に子供が家にいることを伝える
- 家族のスケジュールを書き出す
- 仕事部屋を用意する
1つ目は「子供に仕事であることを伝える」ことです。子供は真面目な顔で話をすると、きちんと聞いてくれます。家で仕事をすることをしっかり伝えましょう。1日中大人しくしているのは、難しいのでメリハリをつけて仕事をするのがおすすめです。
2つ目は「子供が集中できるものを用意する」ことです。子供は長時間じっとしていられません。仕事中に泣き出したり、駄々をこねたりする可能性があります。一人でも集中できるものを用意するのが効果的です。
例えば、スマートフォンやタブレットで動画を観たり、おもちゃを用意したりして遊ぶ方法があります。複数用意して子供が飽きないようにしましょう。
3つ目は「職場に子供がいることを伝える」ことです。職場に子供がいることを伝えていれば、打ち合わせ中に駄々をこね始めても許してもらえる可能性があります。さらに子供が体調不良になっても、看病をしやすくなります。
4つ目は「家族のスケジュールを書き出す」ことです。就業時間や起床、食事、休憩など細かく書き出すのが重要です。スケジュールは子供の予定に合わせれば、効率よく仕事を行える計画を設定できます。
例えば子供が昼寝をする時間に打ち合わせや電話対応を入れて、起きている時間は事務作業を行うなどの計画を立てられるでしょう。
5つ目は「仕事部屋を用意する」ことです。仕事をする専用の部屋で子供が入って来られないようにすると効果的です。どうしても集中したいときは、仕事部屋で作業をすると誰にも邪魔されずに行えます。
上記のように子供が在宅のまま仕事を行うときの対策は様々あります。それぞれを把握してしっかり対策を行えるようにしましょう。
認可外保育園に申し込む
認可外保育園とは乳幼児の保育を目的にしており、都道府県知事の認可を受けていない施設です。認可保育園よりも基準が緩やかなことが特徴です。
在宅勤務だと会社に出社している方と比較して、認可保育園への入園の優先度が低い傾向にあります。自宅で仕事ができるため、子供を預ける必要がないと考えられているからです。
認可外保育園は直接園に申し込む必要があり、空きがあればすぐに入園できます。さらに入園待ちの状況でも、空きが出れば入れます。そのため、認可保育園よりも入園しやすいです。
認可保育園の入園を希望しながらも点数が足りなかったり順位が回ってこずに入れなかったという方は、認可外保育園に通園させた履歴が加点となり、翌年以降に認可保育園に転入できる可能性が出てくることもあります。
認可保育園への入園ができなかった方は、認可外保育園の申し込みを行いましょう。
ベビーシッターに預ける
ベビーシッターとは、保護者が不在のときに子供の世話をしてくれるサービスです。比較的時間の融通が利きやすいのが特徴です。サービスによっては24時間対応しているところもあるので、時間がない方でも安心して依頼できます。
ベビーシッターは特別な資格が必要ありませんが、子供好きの方が多く遊び相手をしてくれます。人によって宿題以外に英会話やプログラミングなどのスキルを教えてくれる場合もあるでしょう。
そのため、在宅勤務でも集中して仕事をすることが可能です。どうしても仕事が忙しくて、子育ての時間がない方は、ベビーシッターに相談してみてください。
ファミリーサポート制度を利用する
ファミリーサポート制度とは、子育ての援助をしてほしい方と、援助したい方をマッチングして助け合う活動です。自治体が運営を行なっているため、地域で子育てを支援しているのが特徴です。
内容は保育園の送り迎えから預かりまで幅広く対応しています。在宅勤務で集中したいときに依頼するのがおすすめです。
利用料金は各自治体で異なります。平日・休日や早朝・夜などでも料金が異なるため注意が必要です。対象者は乳幼児や小学生の保護者が多いです。
認可保育園の一時保育枠に応募する(非定型的保育)
「一時保育」というと、就労していないお母さんが病院に行ったり所用で1日子供を預けたいという時などに利用する制度のことを思い浮かべる方も多いと思います。実は、この一時保育枠の中で週3回程度継続的に利用できる場合があります。多くの場合認可保育園に入園するための条件として、親のフルタイムの就労(週40時間以上など)といった条件が必要になりますが、一時保育の非定型的保育制度ではフルタイムではない就労条件の場合も利用することができます。基本的にはパートタイムの就労などが想定されるため、週3日程度の就労を証明する書類が必要となります。
また、非定型的保育の定員は常時入れ替わっているため、認可保育園の申込のように決まった時期に受付することは稀です。そのため通える範囲にある認可保育園の中で一時保育を実施している園を探して申し込みをして空きを待つという方法が一般的です。
非定型的保育は継続的に一時保育を利用される方におすすめです。予め預けられる期間は決まっていますが、更新手続きを行えば延長できる場合もあるので、自治体に問い合わせしてみてください。
応募には就労証明書や学生証などが必要ですので必ず用意しましょう。