オフィスにおけるセキュリティ対策は、今やその有無が企業の評価にもつながる時代になっています。では、どのような対策がなされていることが、セキュリティに強い会社なのでしょうか。ここではオフィス・セキュリティにおける押さえておきたいポイントについて解説します。
社内のセキュリティ対策
窃盗を目的に、外部から会社に侵入した者がいたと仮定して、その人物が狙うのはどのようなものでしょう。引き出しの中に入っているかもしれない現金や金庫の中のもの、金庫そのもの、デスクトップパソコンやノートパソコン、モニター……などが実際に盗まれることが多いものです。さらに顧客情報や商品情報などの機密情報そのものが狙われる危険性もあります。
これらを防ぐための方法は、入退室管理システムから監視カメラ、警報装置、侵入者を感知すると壁などから水蒸気を吹き出す装置に至るまで、さまざまなものが考案されています。それらも効果がありますが、その前にまず考えるべきなのは、防犯を意識したオフィスのレイアウトだといわれます。
セキュリティの見地に立つと、オフィス内の空間は基本的に次の4つのエリアに分けられます。即ち、部外者が立ち入ることができる第1エリア(受付、待合室、その他ビル内の共用部分)、招き入れられた来客と社員が共有する第2エリア、社員のみが利用できる第3エリア、さらに機密情報や金庫が保管されている社員の一部のみが立ち入ることができる第4エリアの4つです。
この4つのエリアをそれぞれどのように独立させ、間にどのようにして動線を遮断するシステムを作るか、そしていかに業務に支障がでないよう4つのエリアをうまく連結させるかということが課題になります。社内のセキュリティ対策は、4つのエリアを明確に分け、重要なものを強固に守るようにしなくてはなりません。
受付のセキュリティ対策
受付は4つのエリアの中で、「部外者が立ち入ることができる第1エリア」に属します。会社の顔であると同時に、部外者と相対して最初に選別する場所でもあります。最近は無人受付システムが主流になりつつありますが、その場合もモニターが備えてあれば有人監視の機能を持たせることができます。
受付に防犯用のカメラや入退室管理システムが備えてあると、来客者に対して失礼なのではという心配をする人もいますが、最近ではむしろ事情は逆です。受付にしっかりとしたセキュリティ対策が施されていることは、セキュリティ意識が高い会社だとみなされ、印象がよくなります。また、受付でセキュリティの高さをアピールすることは、侵入者に対して盗みに入りづらい会社だと思わせる効果もあります。
会議室のセキュリティ対策
会議室は通常、「来客と社員が共有する第2エリア」に属します。社内の会議に使う一方で、来客者との打ち合わせや商談にも使うことが多い会議室が、この第2エリアの会議室です。
普段、会議室におけるセキュリティについて考えることはあまりないかもしれません。しかし、社内会議で使ったホワイトボードに消し忘れの議事録が残っていたらどうでしょう。知られたくない情報が外部の人に読まれてしまいます。モニターを消し忘れていたり、資料を置き忘れるなどということもあってはいけません。
また、最近は会議室を、外部の人に貸し出す活用法があるのをご存知でしょうか。空いている部屋を貸し会議室・レンタルスペースとして貸し出すもので、今注目されている空室の有効活用方法の1つです。もしもこうしたサービスを利用するなら、会議室の管理にはしっかりとしたセキュリティが求められます。
会議室の貸し出しには、貸し会議室・レンタルスペースの予約サイトに登録し、情報を掲載します。掲載は基本的に無料で初期費用もかかりません。平日の日中だけでなく、週末や営業時間外に貸し出すことも可能ということで、利用する企業も増えています。
なお、自社の会議室を外部に貸し出す場合は、通常の来客時と同様に入体館を紙で記録することや、簡易的な入退室管理装置を会議室のドア付近に設置するなど、本来の会議室としてのセキュリティが十分な対策を行われていれば問題ありません。
社内であってもセキュリティが十分な会議室であることは、オフィス環境の充実につながります。
オフィス内のセキュリティは基本をしっかりと押さえつつ、盲点と思われるような場所にも気を配って対策を講じることが肝心です。自分の会社の中に弱点となるようなエリア、スペースを作らないよう、万全の対策を施してください。
オフィス内の空室を活用したいと考えている方はセキュリティにも目を向けてみることが大切です。セキュリティを意識することで安心してオフィス内の空いているスペースを貸し出すことができます。スペイシーでは空きスペースの貸し出しを代行して行い、企業の売上アップへと貢献します。不明点や不安なことがありましたら、ご気軽にお問合せください。