「ミレニアル世代・Z世代ってなに?」
「ミレニアル世代・Z世代の違いを知りたい」
「それぞれの取り入れ方とは?」
など考えていませんか?
「ミレニアル世代」「Z世代」という言葉は、テレビや雑誌などでよく聞かれるようになりました。人々は何かしらの世代に分けられます。自分がどの世代なのか詳しく把握していない方もいるかもしれません。
2025年には労働者の50%が「ミレニアル世代」と「Z世代」のどちらかに該当すると言われています。
またミレニアル世代とZ世代は、マーケティングで活用できます。しかし、それぞれの特徴が異なるので、アプローチ方法も違ってきます。
そこでこの記事では「ミレニアル世代」と「Z世代」について解説していきます。若年層・中堅層とも呼ばれる世代の特徴を理解しておくと、トレンドやマーケティングのポイントが明確になるでしょう。
X世代・ミレニアル世代(Y世代)・Z世代 世代に関する年代の区切り方
世代分けは生まれた年代によって、区切りがあります。X世代は主に1965年から1980年に生まれた方が対象で「Generation X」とも呼ばれています。Generation Xを初めて使用した方は、ハンガリー人の写真家であるロバート・キャパさんです。
当時はフォトエッセイのタイトルに使用されていたそうなのですが、次第に人口統計学やマーケティング用語として世の中に広まりました。
Y世代(ミレニアル世代)は1980年から1994年頃に生まれた方です。2020年に26〜40歳を迎える方が対象になります。生まれた頃はまだインターネットが普及しておりませんでした。しかし、成長するにつれてインターネット環境の整備が整い出し、ITの進化を肌で感じながら育ったのです。
Z世代は1995年から2015年の間に生まれた方を指します。世界人口の約4分の1を占めており、生まれた頃からインターネット環境があるのが当たり前です。デジタルリテラシーが高い方が多くいます。
上記のように世代は生まれた年代で分けていますが、明確な定義はありません。おおよその年代からどの世代なのかを把握できるようにしましょう。
ミレニアル世代(Y世代)とは・ミレニアル世代の定義
ここまでに世代に関する年代の区切りを紹介しました。特徴を把握して、詳しく理解したい方もいるでしょう。
こちらではミレニアル世代の特徴を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
ミレニアル世代の特徴
ミレニアル世代の特徴は以下のとおりです。
- デジタルパイオニア
- モノ所有に固執せず、コト消費重視
- 高い独立意識・ワークライフバランス重視傾向
- ミニマリスト志向
一つひとつ解説していきます。
デジタルパイオニア
ミレニアル世代は生まれてから成長するにつれて、ITの進化を肌で感じてきました。そのため、デジタルパイオニアと呼ばれています。元々インターネット環境が整っていなかったところから、広く普及させたのでデジタルリテラシーが非常に高いです。
X世代はインターネット環境が整っていない時代を過ごしているので、デジタル技術のリテラシーは低いです。わからないことがあった場合、人に聞くのが一般的でした。ミレニアル世代はインターネットが身近にあるので、わからないことがあるとネットで調べるのが特徴です。
モノ所有に固執せず、コト消費重視
ミレニアル世代はX世代と比較して、収入が減少しています。そのため、自動車や住宅、家電、アクセサリーなどの所有に固執しません。必要な時にほしいものや使いたいものを借りるシェアリングサービスを活用するのが多いです。
例えば、カーシェアリングやルームシェアなどが挙げられます。必要な時にお金を払って使用できるので、ミレニアル世代には最適なサービスでしょう。
またミレニアル世代には「仲間とのつながり」を重視する傾向にあります。自分が初めて知ったことや体験したことなど、SNSを通じて発信します。自分の情報発信に共感するつながりを作るのが特徴です。
上記のようにお金よりもコミュニケーションを重視することが多いので、モノの所有への執着がありません。
高い独立意識・ワークライフバランス重視傾向
ミレニアル世代はバブル崩壊の不景気の影響を受けて育ちました。就職する頃には年功序列や終身雇用が崩れており、企業内の出世を強く求めない傾向にあります。その代わり副業や転職、フリーランスなど、スキルアップを積極的に取り組むことが多いです。
また残業に否定的な人が多く、仕事とプライベートの両立を重視します。転職時には福利厚生やワークライフバランスを軸に入社する企業を決めることもあるでしょう。
ミニマリスト志向
ミレニアル世代には、ミニマリスト志向の方が多いです。ミニマリストとは必要以上のものを持たず、最低限のものだけで生活することを言います。必要なものは人それぞれ異なるので、定義はありません。ただしシンプルな生活をしていることが特徴です。
ミニマリストが多い理由の1つ目は、デジタルの進化とともに育ってきた世代なので、環境の変化に敏感です。新しいモノを購入するより、環境を大事にするためモノを持たない傾向にあります。
2つ目はお金の余裕がないことです。ミレニアル世代は丁度バブルが崩壊した不景気を経験しています。借金を抱えている方もいるので、必要以上のモノ買えなかったのも理由の一つでしょう。
Z世代とは・Z世代の定義
こちらではZ世代の特徴を解説していきます。
Z世代の特徴(Y世代と重なる部分も多い)
Z世代の特徴は以下のとおりです。
- デジタルネイティブ・ソーシャルネイティブ
- オープンなコミュニケーション
- 本質思考と共感性
- リアリストで経済的に保守派
- 超コンテンツマルチタスク
それぞれ解説していきます。
デジタルネイティブ・ソーシャルネイティブ
Z世代は生まれた時から、インターネットを使える環境が整っており、パソコンやスマートフォンを気軽に使えました。そのため、デジタルネイティブと呼ばれています。日常生活のさまざまな場面でインターネットを使用するので、ミレニアル世代と同様にデジタルリテラシーが高いです。
またミレニアル世代と違う点は、ソーシャルメディアの使用にも慣れていることです。幼少期から慣れ親しんでいるので、ソーシャルネイティブと呼ばれることもあります。Z世代は直接人との関わりがなくても、SNSで気軽に仲間を作れます。SNS上の人とのつながりを重視するのも特徴の一つです。
オープンなコミュニケーション
Z世代はSNSを使用して、会ったことがない方とも積極的につながれます。さまざまな方とのつながりがあるので、上司や同僚へオープンなコミュニケーションを求めがちです。疑問点を気軽に相談できる場を作ると、積極的な人間関係を築けるでしょう。
また他の世代よりも気軽にコミュニティを選択できるようになりました。中には複数のコミュニティに所属する方も。さまざまな価値観を持った方と関わることが多く、比較的誰とでもコミュニケーションを取ることが可能です。
本質思考と共感性
Z世代は製品やサービスを購入するとき、実用性があるかを気にします。WebやSNSの口コミを参考することが多いです。事前にどのような製品・サービスであるかを把握してから購入します。
例えば欲しい化粧品が会った場合、まずは口コミを検索して他人の評価を確認します。その後、必要に応じて芸能人や有名人などが使用している情報を確認してから購入することもあるのです。
またZ世代は共感を求める傾向にあります。製品やサービスの場合は、作られたストーリーへの共感。人とのつながりであれば、価値観への共感です。SNSの普及が影響しています。共感できるモノであれば、比較的必要とするのが特徴です。
リアリストで経済的に保守派
バブル崩壊後の影響やリーマンショックなどの不景気を経験した世代なので、消費に対して消極的です。本当に必要とするモノ以外は、あまり購入しない方もいます。
一方でアーティストのライブやスポーツ観戦、映画などのコト消費には積極的です。モノよりも経験にお金を使う傾向にあります。
また、生まれたときからインターネットサービスの提供がされています。月額料金でサービスを利用できるサブスクリプションが一般的です。モノを所有するよりも必要な分を必要なタイミングで利用するのが特徴となります。
超コンテンツマルチタスク
飽き性であることもZ世代の特徴の一つです。インターネットには膨大な量の情報があります。1つの情報にかける時間が短くなる傾向です。
例えばInstagramのストーリー機能は一定の時間が経過すると、投稿したコンテンツが自動的に削除されます。短い時間の中でコンテンツが評価され、興味を持たれないと見るのをやめてしまいます。逆に高評価であれば、短い時間のコンテンツでもシェアされて、広まっていくのです。
またZ世代は複数のプラットフォームを利用しています。パソコンで調べ物をしながら、友人と電話したり、動画配信サービスで映画を観たりと非常にマルチタスクをこなします。
2つの世代の違いは?マーケティングにどう取り入れるか
ここまでにミレニアル世代とZ世代の特徴を解説してきましたが、それぞれの違いが気になる方もいるのではないでしょうか。
ミレニアル世代とZ世代の違いは以下のとおりです。
- ミレニアル世代は顧客体験、Z世代はサービスの実用性を重視する
- ミレニアル世代は楽観的、Z世代は現実的である
- Z世代の方がミレニアル世代よりもデジタルへの期待度が高い
1つ目は「ミレニアル世代は顧客体験、Z世代はサービスの実用性を重視する」ことです。ミレニアル世代は消費を行うときに、顧客体験を重視します。主にシェアリングサービスを活用して、まだ体験したことがないことやほしいモノを必要な時に必要な分利用する傾向です。
Z世代は生まれた頃からインターネットやソーシャルメディアが普及していました。製品やサービスを購入する時は、インターネット上の情報を確認したり、口コミで実体験を調べたりします。その結果、より実用性の高い製品・サービスを購入するのです。
2つ目は「ミレニアル世代は楽観的、Z世代は現実的である」ことです。ミレニアル世代の若い頃は、バブル経済だったので好景気でした。将来のことに不安を感じず、楽観視している方が多かったでしょう。さらに周囲からは褒められて育った傾向にあるので、自己肯定感が高めです。
一方でZ世代は生まれた頃から不景気でした。リーマンショックや東日本大震災、新型コロナウイルスなど、社会の不安定さを目の当たりにしています。また不景気によって、家計のことで苦労する親の姿を見ているので、現実的に将来を考える傾向です。
例えば、現在の収入と将来必要になる支出を計算したり、毎月継続的にお金を貯めたりする方が多いです。
3つ目は「Z世代の方がミレニアル世代よりもデジタルへの期待度が高い」ことです。Z世代はインターネットがない生活をしたことがなく、生まれた時から当たり前に使っています。次出てくる製品やサービスにはどのような新機能があるか、期待しがちです。
上記のようにミレニアル世代とZ世代の違いは、さまざまあります。違いを把握することで、適切なアプローチが取れるでしょう。
世代全体をステレオタイプ的に捉えることには注意が必要
今後2025年には、労働者人口の50%がミレニアル世代とZ世代になるので、マーケティングに活用しようとしている方は多いでしょう。しかし、各世代をステレオタイプで捉えないようにしましょう。ステレオタイプとは先入観や思い込み、固定観念などです。
自分の考えだけでマーケティング活動をすると、対象顧客のニーズとずれてしまい、適切なアプローチができなくなります。そのため、各世代の特徴や違いを把握するのが非常に需要です。
適切なアプローチを行えるように、この記事を参考にしてみてください。