企業にとって、即戦力となる優秀な人材の確保はなによりも重要な課題です。応募者が会社にとってプラスとなる人材かどうかを判断するために、面接官自身も人を見抜くためのスキルを磨いておかなくてはいけません。そこで今回は、面接を担当する方がおさえておくべきポイントと、面接官の心構えについて詳しく解説します。
面接手法の種類
採用面接では限られた時間のなかで応募者の能力を見極める必要があります。応募者の本音を引き出し、本当に優れた人材を獲得するためには、実際にどのような方法で面接を行えば良いのでしょうか。主な面接手法を詳しく見ていきましょう。
行動面接
「どのような状況で」、「何を担当し」、「具体的にどのような行動で」、「どんな結果を導き出したのか」といった質問をすることで、応募者の行動や考え方の特性を判断し、将来的に会社に貢献できる人物かどうかを判断します。ひとつのテーマに対して質問を重ねて具体的に掘り下げていくのが特徴で、具体的に質問をすることで、応募者の特性や将来的な行動を予測しやすいため、面接評価のブレをなくして見込み違いの採用を減らすことが可能です。
履修履歴面接
大学の履修履歴(成績表)を見ながら、具体的な質問をする面接方法で、「リシュ面」とも呼ばれています。例えば、「○○の授業を履修していたようですが、授業で最も興味深かったことはなんですか?」というように、面接官が実際に成績表を見ながら質問をすることで、応募者(学生)は嘘や脚色をすることができなくなるのが特徴です。
逆質問面接
「あなた(応募者)から当社への質問をいくつか挙げてください」というように、応募者から面接官へ逆に質問をさせることで、応募者を評価する方法です。質問の内容によって具体的に仕事内容について調べているのか、意欲や行動力などを見極めていきます。
面接で用いるべき評価項目
面接の際には、公平性を保つためにも、事前に「評価項目」を設定しておくことが大切です。では、実際にどのようなポイントで評価を行うのか、具体的な項目を見ていきましょう。
①印象態度……身だしなみや容姿、表情や立ち振る舞いなど。
②知識……一般常識が備わっているか、専攻している分野の専門知識の有無など。
③判断力……自分の言葉で答えられるか、注意力・観察力があるかなど。
④積極性……進んで質問をするかなど。
⑤理解力……質問の意味や意図を正しく理解しているかどうかなど。
面接の進め方
面接というのは、たくさんの応募者に対して、同じように行われなくてはいけません。そのためには、採用する側が面接の流れをしっかりと把握しておくことが大切です。
入室・挨拶
応募者にできるだけ本当の姿を見せてもらうためにも、まずは雰囲気を和ませて緊張を和らげるようにしましょう。
雇用条件及び採用スケジュールの確認
会社の経営理念や事業計画をはじめ、採用する職種の仕事内容、雇用条件、合否連絡までのスケジュールを具体的に説明していきましょう。
基本的な質問
履歴書をもとにして、学歴や職歴、応募動機といった基本的な質問をしていきます。
面接評価項目に従った質問
次に面接評価項目をもとにした質問をして、受け答えなどを見ながらチェックをしていきます。
応募者からの質問
不明な点を確認してもらいましょう。
退室
応募してくれたことに対する感謝を伝えましょう。
面接官として心得ておくべきこと
面接に訪れる応募者にとって、面接官の印象はそのまま会社のイメージへと直結します。いわば会社の顔でもある面接官が、自分の立場を利用して横柄で高圧的な態度を取ってしまうと、例えこちらが採用したいと思える優秀な人材であったとしても、応募者の方から断られてしまうこともあるのです。会社を代表して面接を行っているということを常に頭において、面接を行うようにしましょう。
また、新卒採用などで複数の会社に応募している学生などは、早く内定をもらえた企業に入社する傾向にあるため、できるだけスピーディーに合否の通知を送ることも重要なポイントです。そのためにも、何を基準に応募者の評価を行うのかなど、事前に採用計画をきちんと立てておくことが大切でしょう。
優秀で魅力的な人材を確保できるように、上記の内容を参考にして面接を行ってみてはいかがでしょうか。
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