近年、新人採用の面接や新入社員の研修などで、5~6人程度のグループでひとつの課題に挑戦し、その結果を発表する「グループワーク」を取り入れる企業が増えています。このような取り組みが注目されている理由はなぜでしょうか? 今回は、グループワークで研修を行うメリットや研修の行い方、注意点などについて詳しく解説します。
グループワーク研修のメリット
新人研修などにグループワークを取り入れるメリットは、チームプレイのスキルを磨くことができるということです。グループワークというのは、その名の通り複数名の「グループ」で行う取り組みです。出されたひとつの課題に対して、チームで協力しながらミッションをクリアしていくことが求められます。
当然、人によって得意・不得意なことは違っていて、リーダーシップを発揮することが得意な人もいれば、裏方に徹する方が得意という人もいるでしょう。グループワークをすることによって、チームの中での自分の役割を正しく理解し、できるだけの力を発揮して貢献するというスキルを鍛えることができます。そしてグループワークによってチームプレイのスキルを磨きながら、即戦力となる人材を育てていくことができるのです。
グループワーク研修の種類
グループワークの種類には、大きく分けて「作業型グループワーク」と「プレゼン型グループワーク」の2つがあります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
作業型グループワーク
「乾燥パスタ、マシュマロ、マスキングテープなど、与えられた材料を使ってできるだけ高いタワーを作りなさい」といった課題のように、グループで何らかの制作物に取り組むグループワークのことです。限られた時間のなかで効率よく課題を仕上げるための計画性やチームワークの良さなどが大切になります。制作物の完成度よりも、それを作るまでの過程における、メンバーの働きを評価の対象とするのが一般的です。
プレゼン型グループワーク
与えられた課題に対してグループでディスカッションをして、その結果を模造紙やホワイトボードなどにまとめて発表するというグループワークです。導き出した結果に対して説得力を持ってプレゼンができるかどうか、視覚的に見やすい資料が作れるかといった技術的な部分はもちろん、与えられた課題に取り組む個人の姿勢も評価の対象となります。
グループワーク研修で注意すべきポイント
グループワーク研修を行う際には、まず「目的」を明確にすることが大切です。研修そのものの方向性はもちろん、研修を通して参加者に何を身に付けてほしいのか、具体的に目標を設定していきましょう。また、グループワークで効果をあげるためには、グループの作り方にも配慮が必要です。参加者全員が「受け入れられている」と感じるグループであること、全員が発言しやすい雰囲気作りなどに注意しましょう。
そして、ひとつの課題はできるだけ短い時間で簡潔するように出題することも大切です。進行役や助言役が、各グループを見回りながら必要に応じてアドバイスや予言、褒めるといったアクションを起こすことも効果的でしょう。
グループワーク研修の注意点
グループワーク研修を行う際の注意点としては、必ず研修の最後に「フィードバック」の時間を設けるということです。グループワークの流れはどうだったのか、役割をしっかりと果たせていたのかなど、研修の振り返りを行いましょう。その際に大切なのが、参加者全員でフィードバックをするということ。人の良かった部分を取り入れることができるだけでなく、人の課題点を自分のこととして捉えてその対策を考えることで、より大きな学びを得ることができるからです。
グループワークは新入社員だけでなく、ある程度経験を積んだ社員に対して新たな気づきを与えるためにも大変有効な研修方法です。上記の内容を参考にして、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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