会社経営にコスト管理はつきものです。コストというものを考えるときに、固定費と変動費があることはご存知でしょうか。例えば広告費などが含まれる変動費は、売り上げによって変動するため削減しやすく、人件費やオフィスの家賃など一定掛かる固定費は削除が難しいといえます。コスト削減の方法にはどのようなものがあるのか、どのような考え方のもとにそれを行えばいいのか、一般的に難しい固定費の削減は可能か、など今回は会社経営にかかるコストとその削減方法について解説します。
会社経営におけるコスト管理の必要性
利益が得られなければ企業は活動を継続することができません。当たり前のことですが、その当たり前のことを実現するために、コスト管理が必要になってきます。中でも、商品ひとつを作るためにいくらかかるかという原価管理は最も大切です。しかし、ここで取り上げたいのは、トータル的に会社経営に関わるさまざまなコストです。すべてのコストを管理し、必要に応じて削減し、適正な額に保つことによって、企業が安定して継続的に利益を得られるようにしなくてはなりません。
会社経営にかかるコスト
会社経営に関わる、毎月発生する経費には次のようなものがあります。
まず、オフィスの家賃。車を使用する場合は駐車場代もかかります。事務所関連では他に水道光熱費、通信費、OA機器・IT機器のリース代、備品・事務用品などの消耗品代などがあります。
人件費関係は正社員給与、パート・アルバイト給与、役員報酬、社会保険料、労働保険料、諸手当などがあります。
さらに商品関連のものとして、商品の仕入れにかかるお金、広告宣伝費などがあります。そのほか、交通費、接待交際費、保険料・税金などもコストとして挙げられます。
会社経営コストの削減方法
こうしたコストを削減するには、まずそれぞれの項目にいくらかかっているのかを正確に洗い出す必要があります。そこでポイントとなるのは各項目の中に「ムリ、ムダ、ムラ」がないかどうかをチェックすることです。ムリとはコスト削減とは逆の状態ですが、経費・労力・時間が不足していて無理が生じている状態のことです。ムダは不必要な経費・労力・時間がかかっている状態のことです。そしてムラは経費・労力・時間がときにかかりすぎ、ときに足りないといったようにバラつきながら発生している状態です。これらを発見し、改善することが、会社経営におけるコスト削減の基本的な考え方です。
ムリ、ムダ、ムラを見つけるのは、実はそれほど簡単ではありません。簡単にわかるものならすでに何か策を講じているはずだからです。外から見てもわかりづらいものは、実際に業務に関わっている社員が見つけるのが確実です。
例えば、一度慣例化されている仕事を見直してみてはどうでしょうか? とくに他部署が関連している仕事は、その業務を行う目的が必要なくなっていたり、目的が変わり別のやり方のほうが効率よくなっていることもあるかもしれません。
コスト管理は経営者によるトップダウンで号令をかけなければ始まりませんが、同時にボトムアップで実施しなければうまくいきません。そのためには、コスト削減によって生じた利益の一部を賞与などに反映したり、業務効率化によって残業を減らすなど、何らかの形で社員に見返りを与え、コスト削減に対するモチベーションを向上させることも大切です。
コスト削減だけではない経費の考え方
コスト削減は会社を経営する上で必須ともいえるものですが、何でもギリギリまで削減すれば良いというわけでもありません。ムダとムラを徹底的に排除しても、ムリが生じてしまっては結局のところ業務の効率化は果たせないということです。
そこで発想の転換をしてみましょう。会社にある資産を活かして、別の利益を生む方法を考えるのです。例えば、空いている部屋を貸し会議室・レンタルスペースとして外部の利用者に貸し出す方法があります。部屋を貸すには、貸し会議室・レンタルスペースの予約サイトに登録し、情報を掲載するのが便利です。掲載は基本的に無料で、特に初期費用もかかりません。平日の日中だけでなく、週末や営業時間外に貸し出すことも可能です。オフィスの賃料は固定費ですので毎月一定額がかかるものですが、こうしたサービスを利用して利益が得られれば、実質的に家賃の削減に繋がることから変動費とみなすことができ、支出を減らすというコスト削減とは異なり、収入で総裁するということでコストを実質的に削減することができます。
コスト削減を適正なバランスで行うことは、企業にとって継続して取り組む課題です。その中で、余っているスペースを貸し出すといった方法を併用すれば、必要なコストを確保することがたやすくなるでしょう。こうした違うやり方も選択対象に加えてみてはいかがでしょうか。
会社経営にはさまざまなコストがかかるため、削減だけではない経費の考え方を持つことが大切です。スペイシーでは皆さまの空きスペースや会議室を有効活用していただくため、無料で登録をして自由に貸し会議室・レンタルスペースとして貸し出すことができますので、ご活用ください。