セルフマネジメントを身に付けてビジネスに活かしたい!
ビジネスに関わらず、生活スタイルや社会システムなどさまざまな点で激しく変化する現代社会。そんな世界だからこそ、自分をコントロールして仕事に従事するスキルが求められています。
この記事では、セルフマネジメントの意味や理論を身に付けるメリット、身に付ける方法について紹介します。また、セルフマネジメントが学べるおすすめの書籍も紹介するので、ぜひ興味がある方は確認してください。
セルフマネジメントとは?
セルフマネジメントとはどのような理論なのでしょうか。まずは、セルフマネジメントの言葉の意味やセルフコントロールとの違い、セルフマネジメントの研修について紹介します。
セルフマネジメントの言葉の意味
セルフマネジメントとは、目標達成や自己実現のために、自分で自分を律し管理することを意味します。セルフマネジメントの本質は、自分自身の能力を最大限発揮しパフォーマンスを上げることにあります。
また、体のコンディションとメンタルの安定も重要なセルフマネジメントの一部です。セルフマネジメントは、世界中の経営者に影響を与えた経営学者のピーター・ドラッカーも注目していた理論でした。
セルフコントロールとの違い
セルフマネジメントとセルフコントロールとの違いについて見ていきましょう。まず、セルフコントロールは日本語で自己抑制を意味します。自己抑制とは、誘惑や衝動に駆られた時に、自己の欲望や感情を抑えることです。
この二つの違いとはそれを使用する目的にあります。セルフマネジメントは自身の状態を維持または良くする目的で使用されますが、セルフコントロールは自己の行動や感情をただ抑制する目的で使用されます。
セルフマネジメントは研修でも学ぶことができる
セルフマネジメントを学ぶために効果的な方法は研修を受けることです。セルフマネジメント研修を受けることによって、自己管理の手法を正しく学べて、実践も交えながらトレーニングできます。
企業としても研修を行い、セルフマネジメントの能力がある社員を教育することで、社員のパフォーマンスが上がり、結果的として生産性の向上に繋がるでしょう。
セルフマネジメントがビジネスで必要な理由
次にビジネスにおいて、セルフマネジメントが必要な理由を詳しく解説します。新型コロナウイルスの影響を受けて、セルフマネジメントは重要な理論として注目されています。
リモートワークの浸透が進んでいるため
まずは、新型コロナウイルスの流行によって、急速にリモートワークが浸透していることが理由として挙げられます。在宅ワークはオフィスで仕事をする時と比べて、上司や同僚に監視されることがないため、さぼる社員が増えてしまいました。
自宅ではテレビなどの誘惑が多くダラダラしてしまう可能性がありますし、一方で、仕事のオン・オフの切り替えができず働きすぎてしまう人もいます。そのため、自分自身を律し管理する「セルフマネジメント」が重要になるのです。
個人が主体的に動ける組織が求められているため
変化の激しい現代社会では、個人が主体性を持って仕事に取り組む「自律型組織」が生き残ります。実際、個人が主体的に働くフリーランスや成果主義を取るジョブ型雇用という働き方も浸透しています。
そうなると、個人一人ひとりが目標達成に向けて、自身を律しながら業務に取り組む「セルフマネジメントスキル」が重要になってくるのです。
効率性や生産性の向上が求められるようになったため
近年、日本社会では働き方改革の実現が進められているため、生産性・効率性の向上が重要視されています。企業では具体的な施策として「残業時間の短縮」や「ノー残業デーの導入」などを行っています。
企業としても、目標達成に向けて自ら主体的に行動し、自身を正しく律することができるセルフマネジメント能力の高い社員が必要でしょう。そのため「無駄な時間がなくアウトプット量が多い社員」の育成を目指したセルフマネジメント研修を実施することをおすすめします。
セルフマネジメント能力を身に付けるメリット
本項ではセルフマネジメント能力を身に付けるメリットについて紹介します。
メリット①仕事を効率的にこなすことができる
一つ目のメリットは、仕事を効率的にこなすことができることです。セルフマネジメント能力を向上させると、作業効率をアップさせる時間管理術が身に付くので、うまくタスクをこなすことができるでしょう。
その結果、時間を効率的に使用することができ、生産性の向上に繋がるのです。セルフマネジメントは目標を達成するために必須の能力といえます。
メリット②感情や行動がコントロールしやすくなる
二つ目のメリットは、感情や行動がコントロールしやすくなることです。セルフマネジメント能力を身に付けることで、自身の状態を適切に把握できるので、感情や思考をコントロールできます。
日常生活や仕事の中で、感情に支配されて突発的に行動してしまうと、人間関係が悪化する恐れがあるでしょう。ビジネスの社会において、自分の感情や思考に流されず、冷静な判断・行動することが求められます。
メリット③体調やメンタルを安定させることができる
三つ目のメリットは、体調やメンタルを安定させられることです。セルフマネジメントの中には、フィジカルケアやメンタルケアなどのセルフケアの要素も含まれています。そのため、セルフマネジメントを身に付けると、自分自身と向き合い、体や心の状態を安定させることができるのです。
セルフマネジメントを身に付ける方法
続いて、セルフマネジメントを身に付ける方法について詳しく解説します。
自分の仕事と目標をしっかり理解する
まずは「自分が携わる仕事と目標」についての理解を深めましょう。「自分の役割とゴール」「自分に期待されている成果」などを頭に入れることが大切です。
新入社員や業務経験の浅い方は、自分の期待されている役割を把握しずらいでしょう。このような場合は、上司と面談をしたり、適切な研修を受けるなどの対処が必要です。
ゴールまでにかかる日程やスケジュールを確認する
仕事が割り当てられた際は、ゴールまでにかかる日程やスケジュールを確認しましょう。仕事において、スケジュール管理は必須の作業です。
スケジュールを把握しておかないと、プロジェクトのメンバーや顧客に迷惑をかけてしまう恐れがあります。自分のタスクの期限をしっかりと把握し、プロジェクトのリーダーと適切なスケジュールを引くことが重要です。
自分にできない業務を明確にする
セルフマネジメントを身に付けるためは、自分にできない業務を明確にしておきましょう。自分ではできない業務を無理に受けてしまうほど、リスクの高いことはありません。
こういった行為は、大きなストレスを感じてしまい、体やメンタルの不調に繋がります。もし自分にはできない仕事が振られたら、論理的にできないことをはっきりと相手に伝えることが大切です。
自分で考えて行動する癖をつける
自分で考えて行動する癖を身に付けましょう。「やらされ感」を持って仕事していると、ストレスを感じ、疲れもたまりやすくなります。それでは仕事の効率も上がりません。
そのため、日々仕事をする時は「自分は好きで仕事をしている」「自分の仕事には意味がある」と主体的な気持ちを持ちましょう。受け身の姿勢をやめて、自己判断する習慣を持つことが大切です。
時間の使い方を意識する
セルフマネジメントを身に付けるために、日々の時間の使い方を意識しましょう。仕事をする際に、時間管理を徹底し、無駄のないようにタスクを完了させることができれば、ストレスを感じずらくなります。
時間管理のポイントは、自分の持つタスクの優先順位を決めて、優先順位の高いものから順にタスクを処理することです。朝の時間は最も集中しやすい時間帯といわれています。午前中に優先順位の高いものタスクをこなして、効率的に時間を使いましょう。
セルフマネジメントが学べる本
最後にセルフマネジメントが学べるおすすめの本を3つ紹介します。ドラッカー氏の論文なども紹介しているので、ぜひ手に取ってみてください。
人生を変える行動科学セルフマネジメント
一つ目は石田淳氏の著書である「人生を変える行動科学セルフマネジメント」です。この本では「人生は行動を変えれば変わる」という理論を科学的な観点から紹介しています。
人生とはその人の能力や性格によって作られるのではないことが記載されており、非常に勇気をもらえる本です。セルフマネジメントで大切なことは「行動へのフォーカス」であり、一日に5分間の小さな行動を積み重ねることが大切だと説いています。
原田隆史監修 目標達成ノート STAR PLANNER
二つ目におすすめしたい本は「原田隆史監修 目標達成ノート STAR PLANNER 」です。この本の特徴といえば、セルフマネジメントを付属のツールを使って勉強できることでしょう。
実際に自立型セルフマネジメントを学べる4大ツールとして、「 目標達成のモチベーションを高める:目標・目的設定用紙(スターシート)」「明確な目標設定ができる:オープンウィンドウ64」「成功習慣を身につける「ルーティンチェック表」「毎日書き込むことで自信を高める:日誌(ジャーナル)」が付属されています。
ドラッカーの論文
最後に紹介するおすすめの本は「ドラッカーの論文」です。本文でも60ページと短い本ですが、ドラッカーが大切にしてきた価値観や理論が盛り込まれた一冊となっています。
セルフマネジメントは誰にでも実践できる「望む結果」を出すための方法です。あなたが「望む結果」に至るための新たな選択肢を手にできる方法がドラッカー氏の論文にまとめられているので、ぜひ読んでみてください。
セルフマネジメントを身に付けて自分の可能性を高めよう!
これまで、セルフマネジメントの意味や理論を身に付けるメリット、身に付ける方法について紹介してきました。ドラッカーは「知識経済での成功は、自分の強み、価値観、そしてどのようにして最高のパフォーマンスを発揮するか、自分自身を知ることができる人にもたらされる」という言葉を論文に残しています。
この言葉からも、セルフマネジメントは現代社会で成功するために必須の能力といえるでしょう。自分らしく楽しみながら行えるセルフマネジメントをぜひ実行してみてください。