ワークショップとセミナー、この2つの違いをご存知でしょうか。ここではそれぞれのメリット・デメリットを挙げながら、その違いや活用方法について解説します。
セミナー:特定テーマに関心のある人達に直接訴える場
セミナーはドイツ語のゼミナールと同じ意味を持つ言葉です。大学のゼミは少人数の学生が教授のもとに集まって演習、研究発表、討論などを行う場です。一方、ビジネスの世界で行われるセミナーは参加者が20~50人程度集まり、有識者や専門家を講師として招いてその話を聞くというスタイルが多いでしょう。講演会よりは規模の小さい講習会といった形です。質問などは随時、または枠を設けて積極的に受け付けるのが一般的です。セミナー後に個別相談が行われることもあります。
セミナーを開催するメリットは、講師として参加者に語ることで、専門的な知識をわかりやすく伝えられる点にあります。例えば、話題性のあるテーマ、関心を集めやすいテーマを設定して集客することで、専門的な内容はわからないし……と敬遠していた人たちにもアプローチが可能となります。そして、セミナーの内容を自社商品のPRに結びつけることで参加者を見込み客へと変えることもできます。特定のテーマに関心のある人達を集め、顔を見ながら情報伝達でき、多数にPRできるのは大きな利点です。講師は知名度のある人を起用するのが定石ですが、自社の担当者が務めることもできます。士業の場合はむしろ、自分自身が主催して講師も担当するスタイルが主流となるでしょう。講師としての実績を積めば自身をブランディングし、顧客(ファン)を増やすこともできます。セミナーの様子を動画にしてプロモーションに使用したり、セミナー自体を商品化するという展開も考えられます。
ワークショップ:参加・体験型のセミナー
ワークショップはもともと演劇や美術の世界でよく行われていたメソッドです。プロの役者やアーティストだけでなくその世界に興味のある人や子供たちが参加して、課題を与えられて訓練したり、創作活動を体験しながら学んでいくためのものでした。企業が主催するビジネス系ワークショップがポピュラーになったのは近年です。スタイルとしてはセミナーを発展させた、「参加型・体験型の学習の場」として開かれるケースが多いでしょう。セミナーでは参加者は受動的な存在であるのに対して、ワークショップでは能動的です。そのためこれらは「ワークショップ形式のセミナー」と表現されることもあります。
ワークショップを主催するメリットとしては、参加者の意見、悩み、要望を直に聞き出しながらレクチャーできることが挙げられます。参加者同士が意見を出し合いながら「○○のやり方」を学ぶようなワークショップなら、参加者が抱えている疑問点などを整理し、主催者が問題解決のための道筋を示すことができます。また、参加者が主体的に体験することで達成感や一体感が生まれやすく、商品プロモーションを組み込めば、熱心なファンが増えることもあります。なかでも商品を使って何かを作るというワークショップは、実際に商品に触ることができるのでストレートに商品力をアピールするのに効果的です。
セミナー、ワークショップを開催する方法
セミナーもワークショップも、目的を明確にしておかなければ開催する意味がありません。情報の周知を目指すのか、ストレートに商品販売なのか、見込み客のリストを集めるためなのか、ファン作りなのかといった目的をまず決めましょう。その上で、セミナーとワークショップのどちらがより適しているのかを考えます。
目的と形式が決まったら、集客のためにどんなテーマを設定すべきかについても熟慮します。ほかではまず得ることのできない貴重な情報や時流に合った情報を発信できれば理想的です。しかし自身の実績がない初期段階では、開催の告知だけでは集客は難しいかもしれません。そのようなときには有名講師をゲストとして招いてみる、もしくは共催をしてみる、広告を出してみる、などの注目度を上げるための仕掛けも必要でしょう。プランを固めたら次に会場を手配します。会場はセミナー、ワークショップの印象を左右する重要な要素になるので、アクセスが良く、設備が整った雰囲気のいいレンタルスペース、貸し会議室を選ぶのがおすすめです。また、告知はネットで行うのはもちろん、これまでの顧客リストなどもフル活用しましょう。
セミナーもしくはワークショップ開催を検討する際は、どちらがより目的や商品に適合したやり方なのかを考え、より効果が高い選択を行いましょう。プランニングはもちろん、会場選び、告知方法にも気を配り、万全の準備をしてください。
ワークショップとセミナーの違いについてお分かりいただけたでしょうか。スペイシーではいずれにも最適な会議室やレンタルスペースをご用意しています。
円滑にワークショップやセミナーを進めていくためにも場所選びは欠かせないポイントになりますので検討してみてはいかがでしょうか。