サードプレイスの意味や効果などを知りたい!
アメリカの都市社会学者のレイ・オルデンバーグ氏が、1989年に出版した著書『The Great Good Place』のなかで提唱した、「サードプレイス」。近年、このサードプレイスという言葉がふたたび注目を集めています。
なぜ今、再びサードプレイスが注目されているのでしょうか?この記事では、その意味や役割、効果についてまとめました。また、サードプレイスの作り方も紹介していますので、興味のある方は参考にしてください。
サードプレイスとは?
第三の居場所という意味を持つ
サードプレイスとは、ファーストプレイス(家庭)でもセカンドプレイス(職場・学校)でもない、心地よく過ごせる第三の居場所という意味を持っています。近年このサードプレイスがもたらす、自律性や主体性・創造性の向上や、メンタルをリセットする癒し効果などが注目されています。
サードプレイスのキーワードは「スロー」
オルデンバーグがサードプレイスを提唱した同年、イタリアでスタートしたスロー・フード運動は、その後のパリでのスローフード宣言へとつながっていきます。
この、スローフード運動の広がるヨーロッパのカフェやパブには、ゆとりや活気、コミュニティがあり、多くの人の憩いの場となりました。このゆとりや活気、コミュニティを生み出すものが「スロー」であり、サードプレイスのキーワードと言えます。
ストレス社会を生き抜く潤滑油の役割を担っている
ファーストプレイス(家庭)とセカンドプレイス(職場・学校)を往復するだけの生活が続くと、多くの人がストレスを抱えたままとなっていきます。このストレス社会を生き抜く中で、リラックスできる居心地のよいサードプレイスは、自分を取り戻すための潤滑油の役割を担っています。
サードプレイスになり得る場所
ヨーロッパでは、カフェやパブがサードプレイスの役割を果たしていますが、日本ではどのような場所がサードプレイスになっているのでしょうか?
オープンなヨーロッパのカフェに比べて、日本のカフェは一人の時間を楽しむ人も多く、開放的なコミュニティは生まれにくい環境です。日本では、カウンター席があるような、街のコーヒーショップや居酒屋などでのコミュニティのほうが生じやすいと考えられます。
また、興味のあるジャンルのオンラインサロンに参加したり、スナックに通う若者も増えていて、こうした場所もサードプレイスになり得るでしょう。
サードプレイスの主な効果
人生をより豊かにしてくれるサードプレイス。ここでは、サードプレイスの具体的な効果を紹介していきます。
効果①自立性や主体性の向上に繋がる
家庭と学校・職場以外の場である、習い事などもサードプレイスの役割があります。習い事で得た経験や成功体験が、価値観を広げて自信となってゆきます。さらに、習い事によって、サードプレイスの中でも人とかかわっていくことが、自律性や主体性の向上へと繋がります。
効果②創発性の向上に繋がる
家庭や学校・職場以外の第三の場所との関りを持つことにより、他では言えない悩みを相談したり、違った視点からのアドバイスをもらうことができたりします。そうして、今まで知らなかった考え方や情報に触れていくことが、創発性の向上にもつながっていきます。
効果③メンタルをリセットしてくれる
さまざまな情報があふれるストレス社会の中で、家や学校・会社でも相談できないストレスを抱えている人が多くいます。サードプレイスで、家や学校・職場の立場から解放され、一人の人間となることで、メンタルをリセットすることができます。
効果④孤独感を解消することができる
多様な人々が、社会的な立場から解放されて交流するサードプレイスでは、さまざまな人とリラックスして交流することができます。サードプレイスで心地よく過ごすことで、孤独感を癒して、解消していくことができます。
効果⑤自分の存在意義を高めることができる
サードプレイスによる多様な人々との連携は、さまざまな企業にも着目されています。サードプライスを利用して、異質性を取り込み連携することで、生産性を向上させられるのです。こうして、社外の多様な人と連携し、新しい風を取り入れていく中で、自分の存在意義も高めていくことができます。
また、副業がその人のサードプレイスになっているというケースもあり、副業で得た経験によってスキルアップやモチベーション向上につなげることもできます。
サードプレイスの作り方
人生に多様ないろどりをもたらすサードプレイスはどのようにして作ることができるのでしょうか。ここからは、サードプレイスの具体的な作り方を紹介します。
作り方①スナックに通う
スナックと言えば、年配の男性が訪れるイメージが強いですが、近頃では若者が多く訪れるようになっています。その理由として、親戚に会うような安心感や、居心地がいいという事があげられています。
カウンターのある店など、一人でも入りやすいスナックもあるので、気兼ねなく通える場所としてお気に入りのスナックを見つけるのもおすすめです。
作り方②オンラインサロンに参加する
サードプレイスをつくる方法の一つとして、オンラインサロンに参加する方法があります。オンラインサロンでは、同じことに興味のある仲間と出会うことができるので、いままで相談できなかった悩みを相談できることもあります。また、新しい知識や価値観を知ることで、新たな気付きを得ることもあります。
作り方③行きつけのコーヒーショップを見つける
サードプレイスをつくるには、気軽に立ち寄れる、行きつけのコーヒーショップを見つけるのもおすすめです。たびたび立ちより、お店の人や他の常連客との交流が広がっていくと、そこが心地の良いサードプレイスになっていきます。
サードプレイスを作って豊かな人生を送ろう!
家庭や学校・職場という立場から解放されてリラックスできる第三の場所、サードプレイス。kのサードプレイスを上手に取り入れてメンタルをリセットし、創発性を向上させていくことで、人生を豊かにしていくことができます。ぜひ、お気に入りのサードプレイスを作って、ゆとりや活気にあふれた豊かな人生を楽しんでください。