従業員エンゲージメントとは?メリットや向上施策・企業事例も!

従業員エンゲージメントとは?メリットや向上施策・企業事例も!
目次

従業員エンゲージメントを企業経営に取り入れたい!

少子高齢化による労働人口の減少が社会問題となっている現在、優秀な人材の確保がビジネスを成功させるために不可欠となっています。そのような現代社会で従業員の離職率の低下やモチベーションの向上に繋がる施策として注目されているのが、従業員の企業への信頼や貢献意欲を高める従業員エンゲージメントです。

従業員エンゲージメントの意味や事例、調査方法を知り、企業経営に取り入れて業績アップや企業の成長に結び付けて下さい。

従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントの定義

従業員が企業のビジョンに共感し自らの力を発揮したいと思う姿勢や企業への愛着の指標である従業員エンゲージメントは、1990年頃にGE社の会長が会社の継続的成長のために最優先にすべき課題であるとしたため、注目された概念です。

従業員エンゲージメントの定義として大切なのは、従業員が企業の成功のために自発的に貢献したいとする意欲であることです。企業は強制的に愛社精神を植え付けるのではなく、従業員が自ら企業に貢献したいと思うように労働環境を整えるなどの組織づくりをする必要があるでしょう。

従業員エンゲージメントの構成要素

世界有数のコンサルティング会社であるウイリス・タワーズワトソン社によると、従業員エンゲージメントは理解度、共感度、行動意欲の3つの構成要素からなると言われています。

企業のビジョンや目標を理解し同じ方向性に向かおうとするのが理解度、企業に対する思い入れや誇り、帰属意識を持つ共感度、企業の向上のために自主的に行動を起こす行動意欲です。これらの3つの要素によって構成されているのが従業員エンゲージメントと言えるでしょう。

従業員エンゲージメントを高めるべき企業

慢性的な労働力不足から人材確保が重要課題となっている現在の日本社会において、従業員エンゲージメントを高めることはほとんどの業界で必要な施策となっています。

特に顧客との接点が多く、従業員の姿勢が売上に直結するサービス業や小売業や従業員の質が競合他社との差別化要素になりやすい保険、不動産、人材業界などは、従業員エンゲージメントを向上して従業員と企業の信頼関係を高める必要のある業種と言えるでしょう。

従業員満足度との違い

従業員エンゲージメントと良く混同される従業員満足度は、従業員が企業のビジョンや職場環境、福利厚生や仕事内容などについてどれだけ満足しているかをアンケートなどで調査して数値化したもので、従業員と企業の関係性を測る指標の一つです。

ただ、従業員エンゲージメントが企業のビジョンや目標を理解し共感した上での自発的な行動意欲であるため、企業に生産性や業績に結びつく指標であるのに対し、従業員満足度は従業員の働きやすさなど居心地の良さを企業に求める満足感であるので企業の業績に直接は結び付かない指標である点で違いがあります

ロイヤリティとの違い

従業員エンゲージメント同様、企業と従業員や顧客の関係を表す言葉に忠誠心を意味するロイヤリティがあります。日本企業に根強く残る企業と従業員の主従関係で、ロイヤリティの高さが企業貢献の高さとされていました。

企業への貢献や愛着などの点では従業員エンゲージメントと似ていますが、従業員エンゲージメントが自発的な企業への貢献であるのに対し、ロイヤリティは主従関係による貢献であるので、その点が大きく違ってきます。

コミットメントとの違い

企業に所属する従業員の企業に対する帰属意識を指すコミットメントという言葉があります。帰属意識という点では従業員エンゲージメントに似ていますが、コミットメントは企業が従業員に対して要求した行動に対し従業員が承認する形での帰属意識なので、自発的な行動での帰属意識である従業員エンゲージメントとは意味が異なります。

心理的安全性との関係性

従業員が安心して自由に自分の考えを発言したり行動できる心理的安全性が確保されていない職場では、従業員が自発的に企業への貢献意欲を持つことができません。

そのため心理的安全性が保てる環境が整っていれば、従業員は仕事にやりがいを感じ主体的に行動ができるので、従業員エンゲージメントが向上するでしょう。

日本の従業員エンゲージメント水準

先述のように従来の日本企業では企業と従業員の関係性においてロイヤリティの概念が根強く、近年やっと従業員エンゲージメントが重視され始めました。

しかし、その普及は他国の水準に比べると低く、アメリカ最大の調査会社ギャラップ社の調査では、従業員エンゲージメントの高い社員の割合は全体の6%となり、世界最低水準にとどまっています

従業員エンゲージメントの調査方法

従業員エンゲージメントは数値化できる指標で調査することができます。「eNPS」と呼ばれる方法で、従業員の愛社精神や帰属意識を可視化できます。

具体的には、まず従業員に「現在の職場を親しい友人や家族にどれくらい勧めたいと思いますか?」という質問をし、0~10点で評価を受けます。

その点数により0~6点を「批判者」7~8点を「中立者」、9~10点を「推奨者」とカテゴリー分けをし、「推奨者の割合」から「批判者の割合」を引いた数値を出し、出た数値が高いほど従業員エンゲージメントが高いと言えるでしょう。

従業員エンゲージメントのメリット

メリット①離職率の低下に効果がある

従業員エンゲージメントの高さは仕事のやりがいや働きやすさ、企業に対する誇りなどの心理的価値によって得られるため、従業員と企業との間の信頼関係が構築できます。

そのため従業員エンゲージメントの高い従業員は、企業へ貢献したいという気持ちが強くや帰属意識が高い状態なので、離職率が低くなるでしょう。

メリット②従業員のモチベーションを高める効果がある

従業員エンゲージメントが高い従業員は企業のビジョンや目標に共感し、企業の方向性に信頼をしていると共に、企業の成功のために自発的に貢献したいとする意欲があります。そのため、自分の仕事に価値があると感じて誇りを持つことができるので、モチベーションが上がります。

また、従業員のモチベーションが上がるとサービスのレベルがアップするため顧客の満足度も上がりさらに従業員のモチベーションも上がるので、好循環が生まれるでしょう。

メリット③同僚への信頼感が高まる

従業員エンゲージメントの高い企業は、企業のビジョンに共感し、自発的に同じ方向性に向かっている従業員が多いので、同じ考えを持つ同僚への信頼感も高まります

従業員が働きやすいと感じる企業は、従業員エンゲージメントが高まる傾向にあります。働きやすい職場の多くは、協力し合って仕事に取り組む一体感のある職場なので、従業員エンゲージメントの高い企業は従業員同士の信頼が厚い企業と言えるでしょう。

メリット④積極的にチャレンジできるようになる

従業員エンゲージメントの高い人は自分の仕事への誇りや自発的な企業への貢献意欲を持っているので、様々な業務に積極的にチャレンジします。

困難な課題や問題に直面した時、主体性を持って取り組んでいる従業員エンゲージメントが高い人は会社に貢献するために自分の能力を発揮しようと努力するため、周囲と協力して乗り越えていこうとする力を持っています。そのため、あきらめずに数々の課題に取り組もうとするので会社全体の業績も向上するでしょう。

従業員エンゲージメントの向上施策

ワークライフバランスを確立する

従業員が働きやすい環境を整備することは従業員エンゲージメントを向上するために非常に大切です。そのため従業員が心身ともに健康な状態を保てるようなワークライフバランスを確立することが重要でしょう。

女性の社会進出が遅れている現代の日本社会では、従業員が家庭での時間をしっかり確保できる施策が注目されています。公私ともに充実した日々を過ごせることで従業員エンゲージメントは向上するでしょう。ただし、従業員満足度に目が行き過ぎて従業員エンゲージメントに貢献しない施策にならないように注意が必要です。

フレックスタイム制やテレワークを導入する

従業員エンゲージメントを向上するためには、従業員一人一人の精神的な負担を軽減する施策が必要です。そのためには、フレックスタイム制やテレワークを導入するという施策が有効でしょう。

働き方や生活スタイルが多様化している現在、出退勤時間や働く場所の選択ができることは、家庭の事情などでの人材の流出を防ぐために重要であり、これからの時代は従業員エンゲージメントの高さが仕事を選ぶうえで重要視されるポイントと言えます。

コミュニケーションを取りやすくする

従業員エンゲージメントは、企業や上司との信頼関係や会社の居心地の良さによって強化されます。そのため、コミュニケーションを取りやすい環境づくりが必要不可欠でしょう。

社内コミュニケーションの活発化によって従業員のモチベーションを上げることが可能になるため、生産性を向上させ企業の業績アップに結び付きます。

福利厚生を整備する

近年、新入社員の会社を選ぶ基準で上位に入るのが福利厚生の充実度です。福利厚生が充実している企業は従業員に信頼感を与え、従業員エンゲージメントが高い企業になるでしょう

福利厚生が整備されている従業員エンゲージメントが高い会社だと従業員は安心して仕事に集中できるため、業務の効率化や生産性のアップにも繋がるでしょう。

人事評価を適正化する

会社が自分のパフォーマンスや業績を正当に評価していると感じると、従業員の仕事への意欲は高まります。そのため、従業員が納得できる透明性の高い明確な人事評価制度を構築することが、従業員エンゲージメントを向上させるためには必要不可欠でしょう。

そのためには人事情報システムなどを利用して、従業員の適性な評価や従業員の情報を一元管理し、会社が必要とする人材データーと連動してシステム化することが効率の良い施策と言えます。この施策により、従業員エンゲージメントが向上し、離職抑止にも繋がるでしょう。

企業理念やビジョンを共有する

従業員が自発的に企業に対して貢献しようと意欲を持つのは、企業と従業員が同じ方向を向いて進んでいるときです。そのため、従業員エンゲージメントを向上させるためには企業理念やビジョンを共有できる施策をする必要があるでしょう。

目標が明確に制度化されている企業では、従業員は自分の業務が会社の目標のどの部分を担っていて、どのように貢献しているかを捉えることができるため、従業員エンゲージメントの構成要素である貢献意欲が増します。

企業理念やビジョンを共有するためには、上から一方方向で押し付けるのではなく、面接などを通して従業員の考えや目標を尊重してすり合わせることも必要でしょう。

イノベーションが生まれやすい環境を作る

従業員が働き甲斐を感じるためには、新しいことにチャレンジできる職場環境を目指すことも大切です。従業員エンゲージメントを向上するには、斬新的なアイデアやイノベーションが生まれやすい職場づくりの施策が必要でしょう

技術革新が進み競争が激化しているこれからの時代は、若い社員がのびのびと発想でき、それを発信できる職場づくりが重要な課題となるでしょう。

会社の認知度を高める

従業員エンゲージメントを向上するためには、会社の認知度を高めることも大切です。自分の働いている会社が社会的認知度が高いと認識すると、会社の価値が高いと感じ、貢献している自分に誇りを持つでしょう。そのため、従業員エンゲージメントを向上するには、広報活動などの施策を積極的に進めて、会社の認知度を高めることも必要です。

タレントマネジメントを推進する

従業員にはそれぞれに持つ優れたスキルや能力があります。それらを把握して適材適所に人材を配置し、戦略的に人材育成を行うタレントマネジメントを推進することで、その能力を最大限に活かすことができるでしょう。

適材適所で能力を発揮できると、従業員の自信に繋がりモチベーションが上がるので、従業員エンゲージメントを向上することが可能になります。

部下への権限委譲を行う

先述のタレントマネジメントの施策の一つとして、部下に意思決定や提言を行わせて権限を委譲することも有効です。権限を委譲された従業員は強い責任感を持つことができ、成功した際には自信を持つことができます。

その自信は従業員エンゲージメントの向上に結び付き、また昇進や昇給を目指すきっかけになるため部下の成長へと繋がり、会社の成長にも寄与するでしょう。

従業員エンゲージメントを持続させるために必要なこと

市場の変化が著しく、競争が激化している現代社会を生き抜くには、従業員エンゲージメントを継続的に維持することが重要です。そのために必要な施策を解説します。

持続可能なエンゲージメントの構成要素

エンゲージメントを持続可能にするためには、生産性が高く柔軟に働ける環境と心身ともに健康な状態の2つの要素と組織に対する自発的な貢献意欲である従業員エンゲージメントの要素を足した3つの構成要素が必要です。

持続可能なエンゲージメントがもたらすもの

タレントマネジメントが推進されていて従業員が新しいアイデアや自由な発信ができる職場環境が整っており、心身が健康で従業員エンゲージメントが高い人材が活躍している企業は、持続可能なエンゲージメントの数値が高い傾向にあります。

ウィリス・タワーズワトソン社の2011〜2015年の調査では、持続可能なエンゲージメントの数値が高い企業は、大多数がそれぞれの業界内の成長率よりも高い成長を遂げています。そのため、持続可能なエンゲージメントは企業の業績アップに影響があると言えるでしょう

エンプロイー・エクスペリエンスにも注目

従業員エンゲージメントを向上させるためには、従業員が組織内で体験する経験価値であるエンプロイー・エクスペリエンスも重要な役割を果たします。

エンプロイー・エクスペリエンスが高い従業員は、従業員エンゲージメントも高くなります。そのため、組織内で体験する価値のある経験ができる企業は、従業員エンゲージメントを継続的に高い状態を維持できるでしょう。

従業員エンゲージメントの調査指標と質問例

従業員の貢献意欲である従業員エンゲージメントを調査する指標を解説します。

調査指標①エンゲージメント総合指標

従業員が自分の働く企業について総合的にどのように評価しているのかを測る指標を、エンゲージメント総合指標と言います

「自分の会社を友人や知人にどのくらい勧めることができるか」を質問することで従業員ロイヤリティを数値化する指標であるeNPS、総合的に会社にどのくらい満足しているかを設問する総合満足度、今の会社でどれくらい長く働きたいかを設問する継続勤務意向の3つの質問を調査することで、従業員エンゲージメントを測ることができます。

調査指標②ワークエンゲージメント指標

従業員がいきいきと働いている状態であるかを可視化した指標をワークエンゲージメント指標と呼びます。ワークエンゲージメント指標によって従業員の仕事に取り組む姿勢が測れるでしょう。

調査内容は、「活力」「熱意」「没頭」の3要素に焦点を当てた質問になっており、従業員の幸福度アップや職場の生産性の向上に役立つ調査のため従業員エンゲージメントを高めると言われています。

調査指標③エンゲージメントドライバー指標

従業員エンゲージメントを最終的に向上させる重要な要因となる仕事の難易度や満足度を測る指標をエンゲージメントドライバー指標と言います。

仕事の難易度、職務への満足度、個人の自己肯定感や従業員自身の当事者意識を調査することで、企業に対する期待の大きさを測ることができるでしょう。

従業員エンゲージメントの質問例

従業員エンゲージメントを測る事例としてアメリカ最大の調査会社であるギャラップ社の従業員の幸福度を測るための12の質問であるQ12(キュートゥエルブ)があります。

12の質問は、従業員と会社、仕事、上司、同僚との関係性に着目した質問で、企業は日頃からこれらの調査を意識した従業員マネジメントを行うことが従業員エンゲージメントを高めるために必要でしょう。

従業員エンゲージメントの企業事例

先述のように従業員エンゲージメントは企業の成長に欠かせないとして注目されています。実際に従業員エンゲージメントの施策を実行して効果をあげた企業事例を紹介します。

企業事例①ラクスル株式会社

ネット印刷でおなじみのラクスルは、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」を企業理念に掲げて2009年に創業し、ITを武器にした戦略で急成長を遂げましたが著しい成長に従業員がついていけなくなり、離職率の高さが問題になってしまいました。

そこで、「ラクスルがやらないこと」を明確にしたビジョン・ミッション・バリューを再定義し浸透させ、従業員が会社に期待することと会社が従業員に提供できることとのギャップを減らし、従業員エンゲージメントを高め、離職率を下げることに成功しています。

企業事例②Gaston&Gasper

東京都を中心にイタリアンレストランやカフェを展開するGaston&Gasperは「パスタは楽しい!」という理念のもとで運営を行っています。

Gaston&Gasperでは、店舗数が増えるに従い社内でのコミュニケーションが煩雑になり、従業員エンゲージメントが下がってきたためTalknoteというマネジメントツールを活用して社内コミュニケーションを活性化させ、全店舗で売り上げやアイデアを共有するようにした結果、社員同士の距離を縮めました。ツールを効果的に使って社員のモチベーションを上げ、従業員エンゲージメントが高まった事例と言えるでしょう。

企業事例③小松製作所

建設業大手の小松製作所は、マネージャーが部下に気を配るべき信頼関係の構築や権限委譲などのポイントを明確にし、マネジメントに対する説明会を実施するなど、マネージャー層を対象にした施策で従業員エンゲージメントを向上することに成功しました

また、従業員がプロフェッショナルとして働くことができる教育研修体系を整備し、柔軟性のある育児・介護支援制度の構築など福利厚生を見直し、会社のビジョンや価値観を記した社内報を配布するなどの施策を実施して、従業員エンゲージメントを高めていきました。

企業事例④スターバックスコーヒージャパン

コーヒーチェーン大手のスターバックスは徹底した従業員エンゲージメント重視の姿勢で従業員を大切にしている企業です。

従業員の自分磨きのための資金援助を行いスキルアップのサポートを行うほか、従業員を「パートナー」と呼び従業員の考えや自主性を大切にし、対話によってスターバックスのビジョンに共感するように働きかけて共に目標に向かって歩むことで従業員エンゲージメントを高めることができます。

企業事例⑤株式会社フィードフォース

企業の生産性を高めるサービスを提供しているフィードフォースでは、「働くを豊かにする」を理念として企業から企業のマーケティングやセールスの領域において企業の生産性を高めるイノベーションを起こしています。

その取り組みの根底には「社員をエンパワーメントする組織をつくりたい」という目標があり、従業員の内発的動機づけを重要視した環境づくりを行って、従業員エンゲージメントを高めている事例と言えるでしょう

企業事例⑥株式会社アイロム

「サカナバル」や大人の隠れ家的BAR「BEE8」などの飲食店経営を展開している株式会社アイロムでは、経営側と現場マネージャーとの価値観のズレを減らすためマネジメントツールを活用して全体共有を行うようにし、社内のコミュニケーションを活発化していきました

株式会社アイロムの施策はコミュニケーションを密に行うことで、従業員エンゲージメントが高まり、マネージャー層の経営感覚が磨かれ、アルバイトから社員になる従業員も増え、業績アップに繋がった事例と言えるでしょう。

企業事例⑦Sansan株式会社

法人向けのクラウド名刺管理サービスを行っているSansan株式会社では、全員がリーダーシップを発揮できる企業を目標に従業員エンゲージメントの向上に努めています

具体的な事例としては、リフレッシュ休暇として3日連続の休暇が取れるチャージ休暇や在宅勤務制度であるイエーイの採用です。個々の従業員にあった働き方ができるように従業員エンゲージメントの測定を行い組織に足りない対策を補っていくことで、従業員エンゲージメントを高めて成功した事例でしょう。

企業事例⑧IDOM(旧ガリバーインターナショナル)

中古車販売など自動車関連事業を手掛けるIDOMでは、「人はやる気次第でパフォーマンスを劇的に変えられる」との理念の基で従業員エンゲージメントを高める経営戦略を推進していきました。

従業員全員が当事者意識と経営者視点を持ち従業員同士がお互いに刺激し合える組織づくりを目標にITを活用して様々なチャレンジに挑むことのできる制度や施策を整備していき、従業員エンゲージメントを向上させたことによって、急激に成長した企業の事例と言えるでしょう。

企業事例⑨朝日広告

求人広告をメインに行う広告代理店である朝日広告は、マネジメントツールを活用し社内でのチャットに「サンクス」を贈り合って社員同士が褒め合う文化を構築し、社員のモチベーションを上げることで従業員エンゲージメントを高めました。

企業事例⑩株式会社福井

葉ツールの総合商社である株式会社福井は「自分の子供に自信を持って入社を進められる会社」を目標に、1対1の面接を1ヶ月に1回実施する量を重視したコミュニケーションを図り、「従業員とその家族を大事にする」施策を行った結果、従業員エンゲージメントが向上し離職率が大幅に減少しました。

おすすめの従業員エンゲージメントツール

従業員エンゲージメントを高めるためには、ツールを活用すると効果的です。おすすめの従業員エンゲージメントツールを紹介します。

Bonusly 

従業員エンゲージメントを高めるためには、成果を上げた従業員に報酬を与えることが効果的です。Bonuslyは感謝の意を伝えたいときにギフトカードや現金と交換できるポイントを送るポイント制で従業員を評価します

ポイントが多い分野を分析することで、従業員はモチベーションを上げられると共にマネージャーは従業員の優れている部分などを把握することができるでしょう。

TUNAG

経営陣やマネジメント層、従業員間のコミュニケーションを重視することで適切なマネジメントを行って従業員エンゲージメントを高め、企業の生産性を向上させるツールがTUNAGです。

会社の経営理念や行動指針を明確にすることで目標を共有し、専用SNSで社内コミュニケーションを活性化を進めます。また、業務データやタスクを精度管理システムで一元管理し、従業員エンゲージメントの診断を行うことで効率的に従業員エンゲージメントを向上することができます。

TINYpulse

TINYpulseは従業員調査を実施して企業内の業務負荷やストレス、労働環境をチェックし、従業員エンゲージメントを高めるツールです

TINYpulseではCheersfor Peersと呼ばれる従業員の相互評価を最新のデジタルワークプレイスで簡単に行える機能により、従業員間で互いに褒め合うピア認識の文化を構築し、従業員エンゲージメントを高めることができます。

wevox

従業員エンゲージメントを向上するために、専門家の監修に基づいた従業員アンケートを定期的に行って調査・分析し、従業員エンゲージメントを数値化できるのがwevoxです。

アンケートにより従業員の本音を引き出し企業の課題を特定することで、従業員のモチベーションをアップすることが可能になり、従業員エンゲージメントを維持する手助けをします。

カオナビ

従業員一人一人の顔写真を表示することで、従業員の顔と名前を全社員が把握することで従業員エンゲージメントを高めることができるという新しい形のクラウド型人材マネジメントツールがカオナビです。

人事担当者は個々の従業員の技能や特性を顔を見ながら認識することで、効果的な人事戦略や人材配置に役立てることができます。また、エニアグラム診断という性格分析診断ができる機能があり、従業員の性格を分析することで、従業員エンゲージメントの向上に役立てることが可能です。

Culture Amp

組織心理学者やデータ分析科学者によって開発されたCulture Ampは、従業員一人一人が企業に対してどのように感じているかを考察できるツールです

従業員は機械学習を活用して自分の業務をフィードバックすることで自己改善を進めることができるためモチベーションをアップでき、従業員エンゲージメントを高めるが可能になるでしょう。

Officevibe

Officevibeは従業員エンゲージメントを視覚化して分析ができるツールです。Slack ボットという機能を使うと定期的に自動でチームのフィードバックを集めることができ、考えや理念を共有することで組織活気のある労働環境を作ることが可能でしょう。

従業員エンゲージメントは継続することが大切です。定期的にフィードバックを集めることによって組織が一体となり、従業員のモチベーションもアップするので従業員エンゲージメントが高い状態を維持し続けることができるでしょう。

従業員エンゲージメントを高めて組織の改善を行おう!

人手不足が深刻化し、ニーズの変化により市場の競争が激化している現代社会において、多くの企業が生産性を向上できる経営戦略を余儀なくされています。そのため働きやすい労働環境とモチベーションをアップできる人事評価制度を作って企業と従業員の信頼関係を構築することで従業員エンゲージメントを向上することが必要不可欠です。

自主的な貢献意欲である従業員エンゲージメントを高めて組織の改善を行い、企業の成長に結び付けていきましょう。

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