モバイルワークとは?テレワークとの関連性やメリット・デメリットも解説

モバイルワークとは?テレワークとの関連性やメリット・デメリットも解説

モバイルワークを導入して多様な働き方を支えたい!

スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の普及により、モバイルワークが導入される場面が増えています。この記事では、今、モバイルワークが注目を集める背景や、テレワークとの関連性、サテライトオフィスワークとの違いについて掘り下げます。

また、モバイルワークのメリット・デメリットや導入する際のポイントを徹底解説します。ぜひ、モバイルワーク導入の参考にしてください。

モバイルワークとは?

モバイルワークの言葉の意味

モバイルワークとは、スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどのモバイル機器を利用した働き方で、テレワークのうちのひとつです。

モバイルワークは移動中の電車の中や外出先などで、時間や場所にとらわれずに働けるため、業務の効率化や生産性の向上に有効です。

日本におけるモバイルワーク導入状況

日本におけるモバイルワークの導入状況を示すデータに、コロナ前の令和元年9月に総務省が調査を行った「令和元年通信利用動向調査の結果」があります。

これによると、日本の企業におけるテレワークの導入率は20.2%、そのうちモバイルワークを導入している企業は63.2%という調査結果が出ています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワークの推進が叫ばれている現在では、さらに導入する企業が増加していると考えられます。

モバイルワークが注目されている背景

モバイルワークが今、注目を集める背景には、やはり新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、多くの企業がテレワークを導入したことがあります。

人流や感染機会の削減という観点から、在宅勤務を導入した企業も、緊急事態宣言が緩和され、経済活動を徐々に再開する流れに伴い、訪問営業を再開する企業が増えてきました。

こうした流れに伴って、在宅勤務から、より業務効率が高められるモバイルワークの導入を検討する企業が増えているのです。

モバイルワークに向いている職種

モバイルワークは、移動時間や訪問先・出張先などでの時間を使うことのできる、営業職や経営層などに向く働き方です。ノートパソコンやタブレットを使って商談を進めたり、帰社しなくても見積書などを作成することができたりと、迅速な対応が可能になります。

また、営業職以外にも、システムエンジニアやライター業など、モバイル機器で対応可能な職種は、モバイルワークに向いている職種です。

モバイルワークとテレワークの関連性

モバイルワークとは、テレワークのうちのひとつで、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル機器を利用した働き方のことを言います。

テレワークとは、ICT(情報通信技術)を利用して、時間や場所の制限を受けずに遠隔勤務する働き方です。テレワークには「モバイルワーク」のほかに、「在宅勤務」「サテライトオフィスワーク」があります。

モバイルワークと在宅勤務の違い

モバイルワークも在宅勤務も、テレワークの種類のひとつですが、その意味には違いがあります。モバイルワークは、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル機器を使って、時間や場所にとらわれずに働く働き方のことを言います。

場所にとらわれないモバイルワークに対して、在宅勤務は、インターネットなどでオフィスと連絡を取りながら、自宅のみで勤務する働き方です。

モバイルワークとサテライトオフィスワークの違い

サテライトオフィスとは、本社から離れた場所に設置された、小規模なオフィスや、遠隔勤務用のオフィスのことを指します。

サテライトオフィス勤務も、ICT(情報通信技術)を活用することで、本社より通勤しやすいオフィスに勤務することができる、テレワークの一種です。

モバイルワークとの違いは、場所にとらわれないモバイルワークに対して、サテライトオフィスワークは、サテライトオフィスで勤務する点が違います。

モバイルワークのメリット

メリット①業務効率化に繋がる

働く場所にとらわれないモバイルワークは、移動中などの時間を利用して、メール送信などの業務を行うことができます。また、オフィスに帰社しなくても、情報共有や資料の作成などが可能なため、業務の効率化や迅速な顧客対応へとつながります。

メリット②大幅なコスト削減に役立つ

モバイルワークを導入すると、情報共有などのために帰社する必要がなくなるため、その分の交通費や移動時間を削減することができます。また、モバイルワークの導入により、オフィス面積の縮小にもつながった場合は、さらなるコストの削減が可能です。

メリット③人材の確保にも効果がある

モバイルワークで業務が効率化できると、残業時間も削減でき、ワーク・ライフ・バランスの向上にもつながります。また、新型コロナウイルスの収束が見えてこない中で、通勤ラッシュを避けることのできるモバイルワークは大きな利点となり、人材確保に役立つ材料となるでしょう。

モバイルワークのデメリット

デメリット①労働時間の管理が難しい

生産性の向上や業務の効率化など、メリットの多いモバイルワークですが、デメリットになってしまう面もあります。

そのひとつ目が、外出先での勤務が多いモバイルワークは、上司の目が届きにくく、労働時間や業務内容の把握が難しくなることです。これに対しては、モバイルワークに対応した勤怠管理のシステムを導入することで解決することができます。

デメリット②情報漏洩のリスクが高まる

移動中や外出先での作業が多くなるモバイルワークは、情報漏洩や消失のリスクが高まります。ポケットWiFiなどの活用や、最新のウイルス対策が大切です。また、のぞき見による情報漏洩防止のため、画面にのぞき見防止フィルターを貼ることも有効です。

モバイル端末には、紛失や盗難時に情報が漏洩しないよう、パスワードロック設定を行い、紛失時に追跡ができる機能などもチェックしておきましょう。

厚生労働省から、テレワークセキュリティガイドラインも発表されていますので、そちらも参考にして、万全なセキュリティ対策を行いましょう。

デメリット③コミュニケーションが少なくなる

外出先での勤務が多いモバイルワークでは、上司や他のメンバーとのコミュニケーションの機会がどうしても少なくなりがちです。こうしたモバイルワークでは、ビジネスチャットを利用して、積極的な情報共有をはかりましょう。文字だけでは伝わりづらい情報は、Web会議システムの利用が有効です。

また、グループで連携が必要な業務には、グループウエアを活用して、ファイルの共有やタスク・スケジュール管理を行うと良いでしょう。

モバイルワークを導入する時のポイント

ポイント①セキュリティ対策を徹底する

モバイルワークを導入する際に重要になるのがセキュリティ対策です。厚生労働省のテレワーク総合ポータルサイトでも、「システムの準備(セキュリティ)」についての説明があります。

これによると、「リモートデスクトップ方式や仮想デスクトップ方式、クラウドサービスなどを利用して、社外でセキュリティを確保して業務を多なうことは可能」と説明されています。

また、モバイルWiFiの貸与や社内ネットワークへのアクセスの制限、端末へのアプリケーションのインストールの制限なども必要です。モバイル端末の管理や運用をアウトソーシングできるサービスを利用するのも対策のひとつです。こうしたサービスを利用すれば、端末の紛失や盗難時に、遠隔操作で端末をロックすることができます。

ポイント②適切な勤怠管理を行う

モバイルワーク導入のポイントの2つ目は、適切な勤怠管理です。モバイルワークでは、従業員の労務時間の把握が難しくなります。

このため、既存のルールに当てはまらない休憩時間や時間外労働などについての、細かな取り決めが必要です。長時間労働や休日労働が懸念される場合には、時間外のシステムへのアクセス制限も検討が必要でしょう。モバイルワークに対応した勤怠管理システムを策定し、適切に勤怠管理が行えるようにルールの共有・徹底が重要です。

ポイント③ビジネスチャットツールを活用する

モバイルワークではオフィスへの出社が減り、上司や他のメンバーとのコミュニケーションの機会も減少しがちです。こうしたコミュニケーション不足を解消するには、ビジネスチャットを活用することが有効です。

ビジネスチャットは、複数人でリアルタイムにやり取りをすることができるため、メールよりも会話に近いやり取りが可能です。

文字情報だけでは伝わりづらい情報はWeb会議システムを利用したり、ファイルやタスクんオ共有にはグループウエアを活用するなど、シーンに適したツールを使い分けると良いでしょう。

モバイルワークを導入して企業の生産性を高めよう!

モバイルワークの導入により、業務効率を向上させ、生産性を高めることができます。しかし、同時にモバイルワークには、情報漏洩などのセキュリティリスクが高まる恐れがあります。

セキュリティ対策を徹底して行い、適切な勤怠管理とコミュニケーションツールを利用して、快適にモバイルワークを活用してください。

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