アフターコロナの働き方の変化やオフィス戦略を解説!
新型コロナウイルスが流行する以前から、政府によって「働き方改革」が掲げられ、徐々に働き方が変わる兆しが見えてはいました。しかし、突然の新型コロナウイルスの流行によって、社会を取り巻く環境は大きく様変わりし、急激にテレワークや時差通勤などが普及。
今後、新型コロナワクチンの接種も加速していくなかで、アフターコロナの働き方はどう変わるのか、企業のオフィス戦略はどうなっていくのかを解説していきます。
コロナ流行前に起こっていた主な変化
新型コロナウイルスの流行前から、テクノロジーの進化によって次々と新しいサービスが生まれ、徐々に社会の仕組みが変わる兆しを見せていました。ここでは、コロナが流行する以前にはどのような変化が起こっていたのかを見ていきます。
経済環境の変化
経済環境については、さまざまな評価がありますが、コロナ流行前の安倍政権では、少なくとも株価は上昇していました。デフレもわずかに解消されたような状況で、景気についてもある程度は良かったと考えられます。
しかし、コロナによって、さまざまなことが深刻なダメージを受けました。アフターコロナでは、しばらくは低成長、もしくは当面の間はマイナス成長になることが予想されます。
競争環境の変化
急激なテクノロジーの変化によって次々と新しいサービスが現れ、今までになかった業界とも競合するケースが出てきました。こうしたことで、どの業界においても、昨日までの競争のルールがいっぺんに変わる可能性をはらんでいます。
今まで常識と考えられていたことが通用しなくなる場面もでてきて、さまざまな意識変化が起こり、企業の競争環境が変化していくことが考えられます。従来にはなかったサービスが次々と登場していく流れは、アフターコロナでも加速していくことが予想されます。
雇用や働き方の変化
終身雇用を保てる企業も少なくなり、転職する人も増える一方で、一つの企業で長く働く人も多くいます。以前より年功序列も減ってはきたものの、いまだに根強く残っている部分もあります。
しかし、アフターコロナで継続してテレワークが普及すると、普段の仕事ぶりが見えにくく、成果主義に評価制度を変える企業も出てくると考えられます。成果主義が導入されることで、勤務時間なども柔軟になり、多様な働き方へもつながると予想されます。
キャリアの変化
これまでの日本の企業では、新入社員が研修を受け、何年かごとに異動を経験し、役職についてというように、会社主体で個人のキャリアが作られていくことが多くありました。
しかし、終身雇用が減り、転職する人が増えていくことで、会社の中だけではなく、会社の外に出ても通用するスキルを求める人が増えてきました。アフターコロナでは変化する働き方に対応できる「情報収集力」や、「自分で考える力」などのスキルが求められています。
コロナ禍で変わった働き方
コロナの流行以前から、徐々に変化していた働き方が、急激なコロナの流行で一変することとなりました。
ここでは、コロナ禍で働き方がどのように変化し、さらにアフターコロナでどのように変わるのかを予想していきます。
テレワークの普及
新型コロナウイルスの感染拡大により、社員全員が同じ場所に出社して、一緒に仕事をすることが困難になり、テレワークが普及しました。ネットワークやセキュリティなどの環境が整えられたことにより、アフターコロナでも状況に応じて、テレワークが継続されていくことが予想されます。
時差通勤の実施
新型コロナの感染予防対策として、通勤ラッシュの混雑する時間帯を避けるためや、オフィスでの密を避けるために多くの企業で時差通勤が導入されました。 時差通勤で、全員が同じ時間に出社する必要がなくなることは、柔軟な働き方にもつながり、アフターコロナでも継続されることが考えられます。
Web会議などの導入
コロナ禍で対面での打ち合わせが難しい事や、テレワークが普及したことにより導入されたのがWeb会議です。
遠隔地からでも、リアルタイムで音声や映像、文字などで情報を共有できる手段として、Web会議が活用されています。
コロナ禍でWeb会議の環境が整ったことにより、アフターコロナでもWeb会議が活用されていくことが予想されます。
アフターコロナで予測される働き方の変化
コロナ禍でこれまでの働き方が大きく変化しました。今後、コロナワクチンの接種が進み、コロナが収束していく中で、アフターコロナの私たちの働き方はどう変化していくのかをひも解いていきます。
テレワークや時差通勤がそのまま普及する
コロナ禍がきっかけとなってテレワークや時差通勤を経験したことにより、アフターコロナでも取り入れたいとする声は多くあります。
このコロナ禍で、ネットワークやセキュリティの環境が整えられ、多くの場所でテレワークを実施できるようになりました。通勤による時間のロスがなく、通勤ラッシュも避けられ、ワークライフバランスもとりやすいテレワークは、アフターコロナでも取り入れられる可能性があります。
オフィスの縮小や廃止
アフターコロナでも、テレワークが一般化していくと出社の必要が少なくなり、今までと同じような大きなオフィスは不要となるケースも出てくるでしょう。そうした場合は、オフィスを縮小したり、完全にテレワークに移行できる場合には、オフィスの廃止も考えられます。
出社の目的が変わる
テレワークが実施されると、これまでのようにオフィスに毎日出社する必要がなくなり、何かあるときにだけ出社するようになります。このようにアフターコロナでは、出社の目的が毎日仕事をするために出社するのではなく、重要な会議や共同作業を行うためなどに変化する可能性があります。
オフィス戦略を見直す必要性が出てくる
テレワークの普及によって、オフィスに社員全員が毎日出社する必要がなくなると、全員分の機材や広さは必要なくなってきます。そうすると、企業がオフィスを縮小したり、場合によっては廃止することも考えられます。
しかし、状況に応じて共同作業やミーティングを行うスペースが必要なため、アフターコロナでは、シェアオフィスやコワーキングスペースなどの利用が増える可能性があります。
アフターコロナにおける企業のオフィス戦略
ここからはアフターコロナにおいて、企業のオフィス戦略はどう変化していくのかを、それぞれの項目ごとに考えていきます。
オフィスを分散する
テレワークが普及することで、社員全員が毎日同じ場所に出勤する必要がなくなってきます。このため企業は、広いオフィスを維持する必要がなく、オフィスを必要に応じた規模で、複数の場所に分散する可能性があります。
アフターコロナではオフィスや自宅以外にも働く場所が求められ、シェアオフィスやコワーキングスペースなどが活用されていくことが考えられます。
勤務時間に柔軟性を持たせる
コロナ禍をきっかけにして、多くの人が時差通勤を経験したことにより、通勤ラッシュが避けられるメリットを感じた人も多かったようです。このため、アフターコロナでも時差通勤を取り入れた働き方をしたいという声は高まっています。
また、勤務時間を柔軟化することは、時短勤務やフレックスタイム制度の導入などにもつながり、ワークライフバランスの向上も期待できます。
ワークライフバランスの実現
コロナ禍で、テレワークやフレックスタイム制度などが推進されることにより、家庭や趣味などと両立できる働き方が期待されています。また、新しい休暇制度や、休暇を取得しやすい仕組みに変わることも、ワークライフバランスの実現を後押しします。
副業を容認する
国が副業を推奨するようになった現在では、副業に対する考え方も以前とは変化してきています。コロナによって打撃を受けた企業側でも、副業を容認する企業が増えてきています。現在、副業を行っている人や、副業を考えている人も増加傾向にあり、アフターコロナでもこの傾向は加速していくと考えられます。
オンラインで対話の場を設ける
リモートワークの弱点となるのが、会社の方針が社員に伝わりづらくなることが挙げられます。また、社員同士のコミュニケーションの場が減少することも挙げられます。新入社員などが、先輩社員から直接仕事を教わる機会が得られないという事もあります。
こうしたことへの対策として、オンラインで対話の場を設け、会社と社員がビジョンを共有したり、社員が一人で悩むことなくサポートできる体制が重要となってきます。
アフターコロナを見据えた働き方をしよう!
新型コロナウイルスの感染拡大により、働き方の急激な変化がおとずれました。アフターコロナにおいても、より一層、働き方が変わることが考えられます。アフターコロナの傾向をいち早く捉え、働き方や働く場所の変化を見据えて柔軟に対応し、ワークライフバランスを実現させましょう!