ダブルワークとは?メリット・デメリットと始める時の注意点も

ダブルワークとは?メリット・デメリットと始める時の注意点も

ダブルワークのメリット・デメリットと始める時の注意点を解説

新型コロナウイルスの影響で収入が激減し、ダブルワークという働き方を選択する人が増加傾向にあります。ダブルワークは、単に収入を上げるだけでなく、さまざまなメリットがあります。

本記事では、ダブルワークが注目される理由や類似語との違いをまとめました。ダブルワークのメリットやデメリット、始める時の注意点も紹介しているので、参考にしてください。

ダブルワークとは?

2つの仕事を掛け持ちする働き方のこと

ダブルワークとは、2つの仕事を掛け持ちする働き方のこと。2つのそれぞれの仕事量や給与が、あまり変わらない場合にダブルワークという言葉が使用されます。本業と分けられない場合に使用されることが多く、給与の補填としてダブルワークという働き方をする人も。

正社員を掛け持ちする雇用形態は存在しません。 そのため、ダブルワークは正社員として働く傍らで、業務委託や飲食店などのアルバイトを複数掛け持ちしている状態となります。

ダブルワークが注目されている理由

副業を禁止する企業も多く、企業に定年まで所属し、定年後の生活も退職金などによって保証されると考えられていました。しかし、2019年、経団連会長が終身雇用制度の崩壊を示唆する発言をしたことがきっかけで、ダブルワークが注目されるように

経団連会長の発言をきっかけに、会社に頼らないキャリア形成を考える人が増加しました。実際に、まだ副業などを行っていない会社員が、副業に興味を持っているという割合は4割を超えています。新型コロナウイルスの影響で、収入が減少した人も、ダブルワークという働き方に注目しています。

副業との違い

ダブルワークと同じ意味で使用されがちな副業。しかし、副業は明確な本業がある場合に使用します。明確な仕事とは別に、他の仕事を行っている状態を副業と呼びます。

正社員がお小遣い稼ぎ程度に働く時に多く使用され、副業の仕事はあくまでも本業のサブ。もちろん、本業のサブで行うため、本業にかける時間と比べると少なく、得られる稼ぎも少なくなります。

兼業との違い

兼業もダブルワークと同じく、2つの仕事を掛け持ちする状態を指します。兼業もダブルワークと同様に、本業やサブと区切ることなく、どちらの仕事にも同じくらいの時間をかけています。

よく耳にする兼業農家という言葉が分かりやすい例で、平日は会社員、週末は農家といった働き方です。兼業は曜日や時間帯によって職種を変える場合に使用されることが多いです

パラレルキャリアとの違い

パラレルは、並行という意味を持ちます。そのため、パラレルキャリアとは本業の他に、第2のキャリアを持つこと。本業以外の仕事をすることで、キャリアの幅を増やします。キャリア形成を目的とするため、収入が得られないことも。例として、ボランティア活動もパラレルキャリアのひとつです。

ダブルワークのメリット

メリット①収入アップに繋がる

ダブルワークの最大のメリットといえば、収入がアップすること。収入がアップすることで生活にゆとりができ、趣味にお金を回すことも可能です。もちろん、ダブルワークで得た収入を貯蓄に回すことも可能。

固定給ではない場合、休日の多い月は収入が減少します。 本業の長期休暇中など、バイトを掛け持ちすることで収入をアップさせられます。

メリット②さまざまな経験ができる

1つの会社で働いていると、1つの仕事経験しかできません。しかし、ダブルワークで2つの仕事を掛け持ちすることで、いろいろな経験ができます。違う企業で仕事をすることで、新しい仕事の進め方を発見できることも

それぞれの仕事で得た知識やアイデアを、もう一方の仕事で活かせる可能性もあります。さまざまな知識を得らることも、ダブルワークのメリットになります。

メリット③キャリアアップの実現に繋がる

同じ職種の仕事を掛け持ちすることで、特定分野のキャリアアップをはかることも可能。同じ職種を掛け持ちした場合でも、企業に任せられる仕事の内容はさまざまです。幅広い知識を得られるだけでなく、さまざまな経験ができます。

メリット④ストレス発散に役立つ

事務仕事など、座り姿勢が続く仕事をしていると、ストレスを感じ体を動かしたくなる人も少なくありません。体を動かしたいのに我慢し続けると、ストレスを感じ、仕事がうまくいかないことも。

このような場合、ダブルワークで体を動かす仕事をしても良いでしょう。普段体を動かす人は、在宅でできるデータ入力など、体を動かさない仕事を選ぶこともおすすめ。いろいろな業種を掛け持ちすることで、仕事を長続きさせる効果も期待できます

ダブルワークのデメリット

デメリット①スケジュール管理が難しい

バイトを掛け持ちしていると、スケジュール管理が難しくなります。2つの仕事のスケジュールを調整するため、もちろん、出勤できない日も多くなります。シフト制のバイトを選ぶと、柔軟にスケジュール調整ができないと判断され、シフトを入れてもらえないことも。

また、突発的なスケジュール調整にも対応しにくいため、働きづらくなることも。うまくスケジュール管理するためにも、昼と夜、平日と休日など完全に分けられるバイトを選択しましょう

デメリット②休みがなく体調に影響が出る

仕事を掛け持ちすると、休みがなくなります。毎日、働き続けることにやりがいを感じる人もいますが、体調を崩しても通院する時間がとれません。体調が回復しないままいると、ダブルワークに支障がでます。

また、休みがないということはお金を使う機会も失います。ダブルワークで収入をアップしたけれど、お金をつかう余暇すらないという事態になりかねません

デメリット③学業に影響が出る恐れもある

社会人だけでなく、学生もダブルワークを行っています。学生がダブルワークという働き方を選ぶ際は、注意が必要です。学生は学業が本分。ダブルワークでバイトばかりしていると、学業に影響が出る恐れがあります。

バイトで得られる経験や知識もありますが、自分の将来のことを考えて、学業を最優先しましょう。学生が2つ以上のバイトをする場合、今なにをすべきかしっかりと考えて行動してください

ダブルワークを始める時の注意点

注意点①バイト先の就業規則を確認する必要がある

ダブルワークを始める際は、まずは勤めている企業やバイト先の就業規則を確認する必要があります。最近は、副業やダブルワークを認めている企業も多いですが、企業によってはダブルワークが禁止されていることも。

企業がダブルワークを禁止する理由として、企業の機密情報の漏洩や、身体に負担がかかり欠勤が続き、業務に支障がでることが挙げられます。ダブルワークが原因で、退職に追い込まれることがないように、しっかりと就業規則を確認しましょう。

注意点②会社によってはダブルワークができないことがある

会社によっては、ダブルワークを認めていないこともあります。ダブルワークが認められていないにもかかわらず、ダブルワークを行うと退職を言い渡されることも。努めている会社が、ダブルワークを容認しているか確認しておきましょう。

注意点③確定申告を忘れないようにする

企業に勤めていると、企業が年末調整を行ってくれるため、自ら確定申告を行う必要がありません、しかし、ダブルワークで得た収入は、確定申告する必要があります。

確定申告を行う基準は、主となる給与以外に20万円以上の所得がある場合です。本業の給与以外に20万円以上の収入がある場合、翌年の2月~3月の決められた期間内に確定申告を行います

会社で年末調整をした場合でも、他の企業から給与を得ている場合は、確定申告を行わなければなりません。また、ダブルワークの収入が20万円以内の場合も確定申告をすることで、所得税が還付されることも。

会社がダブルワークを禁止しているにもかかわらず、ダブルワークを行い、確定申告をすると会社にバレることがあります。ダブルワークの税金を普通徴収で納める方法もありますが、会社の就業規則を守る方が賢明です。

注意点④社会保険の加入条件を確認しておく

ダブルワークを行う上で、最も注意しておきたいのが社会保険。ダブルワークをしていると、どちらの企業で社会保険に加入するか悩むものです。社会保険に加入するには、一定の条件を満たす必要がありますが、社会保険加入条件を満たせば、会社から社会保険加入の手続きを行ってもらえます。

2つの企業で社会保険加入の条件を満たすケースも少なくありません。その場合、収入の多い方の企業で社会保険に加入することが一般的。どちらで社会保険に加入すれば良いか悩む場合は、会社の社会保険の担当者に問い合わせても良いでしょう。

ダブルワークにおすすめの仕事

在宅ワーク

空いた時間にダブルワークを行いたい人は、在宅ワークがおすすめ。自宅でできる仕事を見つけることができれば、夜や休日に外出する必要はありません。

また、在宅での仕事はパソコンを使用するものが多く、普段から事務仕事を行っている人は、苦にならない仕事のひとつです。パソコン以外にも、自宅でできる軽作業などの仕事もあるため、自分に合った在宅ワークを探してみましょう。

最近は、在宅ワークの仕事情報を集めたサイトも多数登場しています。サイトに仲介に入ってもらうことで、初めて在宅ワークをする人も安心して利用できます。中には、怪しい仕事もあるため、しっかりと仕事内容を見極める必要があります。

また、在宅ワークは誘惑が多いため、仕事がはかどらないことも考えられます。自宅でも集中して仕事が行えるという人は、在宅ワークを探してみても良いでしょう。

コンビニ

コンビニの仕事は、専門的知識が不要で、時間の融通が利きやすいです。コンビニは制服も支給されるため、事前の準備にかかる費用もありません。また、コンビニは24時間営業している店舗が多く、自分の希望の時間のシフトに入れてもらいやすいというメリットも。

コンビニの店舗は多数あるため、職場から離れた場所でも探しやすいです。希望通りの時間帯、場所で働きたい人は、コンビニがおすすめです。

単発・日雇い

単発・日雇いの仕事とは、指定期間中や1日限定で仕事をする働き方。単発・日雇いの仕事で多い内容が、イベントの準備や運営、引っ越しなどが挙げられます。決められた期間または、1日だけ働くため、人間関係に悩む心配もありません

また、休日など空いた時間に仕事を入れられるため、日々のスケジュール調整が難しい人にもおすすめ。しかし、単発・日雇いの仕事は体力を使う仕事が多いです。また、経験者を優遇する仕事もあるため、未経験者は採用すらされないことも。

1日や短期間で得られる知識は限られており、数日しかいない人に知識を教えようとする人も少ないです。 そのため、ダブルワークを通して経験を積み、知識を得たいと考える人にも不向きな仕事となります。

ハンドメイド販売

最近は、ネット上でハンドメイド商品を販売できるサイトも増えています。ハンドメイド販売は、自分で作った商品に値段をつけて販売できるため、仕事にやりがいを感じられます。ハンドメイドが趣味の人にはおすすめの仕事です。

しかし、ハンドメイド販売は商品を1から自分で作り上げる必要があります。かなりの時間をかけたにもかかわらず、数百円の利益しか得られないことも。

また、書籍を参考に作ることは可能ですが、参考書と全く同じものを作り販売することは法律違反。材料の仕入れから販売まで、すべて行うため、商品の販売が完了するまでに、かなりの手間がかかります

バックヤード軽作業

バックヤードの軽作業は、工場やスーパーなどの裏方で商品管理や、商品の梱包を行う仕事です。もくもくと仕事を行うため、コミュニケーションが苦手な人にもおすすめ

バックヤード軽作業は、体力を使う仕事も多いため、体を動かしたい人にも向いています。しかし、単純作業を繰り返すことに苦手意識がある人には不向きです。

ダブルワークを始めて充実した働き方を実現しよう!

ダブルワークについて、詳しく解説しました。ダブルワークは、スケジュール調整が難しいと言われていますが、収入をアップさせたり、1つの仕事では得られないスキルやノウハウを獲得できます。ダブルワークを初めて、充実した働き方を実現しましょう。

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