ファシリテーターの意味や役割は?司会との違いや進め方のコツ!

ファシリテーターの意味や役割は?司会との違いや進め方のコツ!

ファシリテーターの意味や役割などを解説!

会議や研修で重要な役割を果たす「ファシリテーター」の意味について解説していきます。ファシリテーターを設置することで会議の進行や、成果が大きく異なるので非常に重要です。ファシリテーターによる進め方のコツや注意点もまとめているので参考にしてください。

ファシリテーターの意味と主な役割

ファシリテーターの言葉の意味

ファシリテーターという言葉の意味から確認しましょう。ファシリテーターは「ファシリテーションをする人」という意味です。ファシリテーションというのは「物事をスムーズに進めるための進行役」のことです。会議や研修に参加している人の発言を促し、中立の立場から意見を出す役割を持ちます。

司会やネゴシエーターとの違い

ファシリテーターに近い役割として司会やネゴシエーターがあります。ファシリテーターと司会の違いは、あくまで会の進行がメインで、参加者の発言を促す役割はありません。司会は決められたタイムスケジュールにあわせて、会議や研修を進行させ、話し合いでは傍観者に近い立場になります。

ネゴシエーターはネゴシエーションという、相手との話し合いを合意に持っていく手法を担当する立場です。相手と意見の不一致が生じたり、利害関係にある参加者と交渉して合意を目指します。

ファシリテーターとそれぞれを比較すると、司会は会の進行役でネゴシエーターは交渉役という違いがあるのです。ファシリテーターと同じく話し合いや会議の場で重要な役割があるといえるでしょう。

役割①会議をコントロールする

では、ファシリテーターの具体的な役割を確認していきましょう。会議の流れを確認しながら、話し合いをコントロールする役割があります。特に司会者やネゴシエーターがいない場合、それぞれが自由に発言をして、本筋から逸れてしまうことがあるのです。

ファシリテーターはそういった場合に、参加者に会議の意味や目的、ルールを再確認させ、しっかりとゴールに向かって進めていくようにしてください

役割②場の雰囲気を活発化させる

会議が始まってもなかなか意見が出ない場合、ファシリテーターは場の雰囲気を活発化せるために、積極的に発言をしていきましょう。ファシリテーターには目的を達成させるために働きかける、という意味があるので積極性が重要になります。

自分から話し出すのが苦手な人がいた場合は、ファシリテーターがうまく意見を言えるように促してあげてください。発言者の意見に相槌を打ったり、傾聴したりすることも大切です。

役割③アイデアや意見を整理する

話し合いが進んだら一度状況を整理してあげましょう。ファシリテーターは参加者の意識のずれを修正する役割もあり、アイデアや意見を整理することも求められます。そのため「ここで一度出た意見を整理します」という風に、参加者の認識を再確認し、ゴールに向かって意思統一をしていきましょう。

役割④ゴールを明確にする

ファシリテーターはアイデアや意見を整理したらゴールを明確にしてあげてください。会議の目的によって一つの意見に絞る必要がある場合は、そのことを参加者に伝えましょう。また、より多くのアイデアを出すことが目的の場合は、さらに参加者の発言を促してあげてください。

ファシリテーターによる進め方のコツ

コツ①アイスブレイクを活用する

中立的な立場から会議に働きかけ、話し合いをうまく進めるためのコツを確認していきましょう。その仕事は会議の冒頭からあります。

それはアイスブレイクという役割です。会議や研修において、いつも同じメンバーとは限らず、初対面の相手や初参加の人もいます。そういった人の緊張をほぐすことも重要です。

アイスブレイクというのは、5分から10分程度の議論とは直接の関係のないゲームや自己紹介を行うことを意味します。軽く座ったままできるストレッチを行ったり、昼食に何を食べたかを話すことで、自然と話しやすい雰囲気をつくることができます。

コツ②グランドルールを設定する

ファシリテーターは司会に近い役割を持っており、会議のトラブルを事前に防ぐことも大切です。そのため、会議のための「グランドルール」を設定しましょう。グランドルールとはその会議における大枠を取り決めのことです

たとえば「相手の話は必ず最後まで聞いてから発言する」、「人の意見は否定しない」といったものです。グランドルールはホワイトボードなどに書き、参加者が常に忘れないように工夫しておきましょう。

コツ③会議の目的や手順などを確認する

コツとして大切なのは、ファシリテーターが会議の目的や目標、手順をしっかりと把握しておくことです。ファシリテーターがこれらのことを確認できていないと、その役割を果たすことができません。

会議の全体の流れを事前に把握しておき、何のための話し合いで、どういった結論を目的としているのか確認しておいてください。

コツ④ブレーンストーミングを活用する

会議をうまく行うコツとしてブレーンストーミングを活用しましょう。ブレーンストーミングとは「集団発想法」という意味があり、自由に意見を出し合えるようにするための方法です

ホワイトボードや付箋などを使って、自由に意見を出し、それをカテゴリー分けすることもあります。ブレーンストーミングの目的には、より多くの量のアイデアを出すというものがあります。

そのためには相手のアイデアを批判させないというグランドルールが改めて重要になるので、参加者に再確認させましょう。

コツ⑤KJ法を活用する

ブレーンストーミングから発展したのがKJ法です。付箋などを使ってアイデアを出し、その中で同じもの同士でまとめて話し合う方法です。また、その分類ごとにタイトルをつけて、考えの背景や定義を整理する役割もあります。話し合いの方向性や本質を明らかにできるのがKJ法のメリットです。

コツ⑥合意形成を促進する

ファシリテーターは最後に議論をゴールに持っていく必要があります。そのときのコツとして、参加者の合意形成を促進させ、意見をまとめていきましょう。誰か一人の意見が優先されるような形ではなく、参加者が納得感のあるゴールを目指してください

そのためにファシリテーターは話し合いの中で、常に参加者の意見や反応に目を配る必要があります。少数派の意見や発言することが苦手な人に考慮しながら進行していきましょう。

全員が完全に納得する会議というのは難しいですが、どのように進行していったかによって、最後のまとめの雰囲気も異なってきます。これらの進め方のコツを参考に、参加者が納得できるゴールを目指してください。

ファシリテーターの主な注意点

注意点①当事者意識を持たない

ファシリテーターをする上で、議題の当事者意識を持たないようにしましょう。ファシリテーターは司会に近い形で、あくまで中立的な立場から会議を進行させていくことが重要な役割なのです

注意点②最終意見をまとめない

話し合いの最終意見をファシリテーターがまとめないようにしましょう。話し合いをまとめていくことは大切ですが、最後の最後の部分は参加者たちが決定することが大切です。

意見の違いなどを明確にさせながら、参加者の最終決定をサポートするのがファシリテーターの役割です。あくまで会議の主役は参加者たちであり、円滑な会議を行うための補佐役であることを忘れないようにしましょう。

注意点③1人だと負担が大きい

会議や研修の規模に合わせて、ファシリテーターを複数人用意することも検討しましょう。ファシリテーターの役割は司会やネゴシエーターのようなものを含め、様々な能力が必要です。同時に会議はファシリテーターのレベルに依存しやすいという問題点があります。

話し合いを円滑に進めるための積極性や状況判断が求められるので、ファシリテーターのレベルが低いと、逆に会議が混乱する可能性があるのです。ファシリテーターとして相応しい能力を持つメインの人と、それをサポートするサブの人を設定することも検討してください

サブとしての経験を通し、ファシリテーターのレベルが上げていくことも重要です。ファシリテーター研修や資格制度も存在しており、そういった研修や制度を利用するのもよいでしょう。会社としてファシリテーターを育成していくことも重要なポイントです。

ファシリテーターの意味や役割を覚えておこう!

ファシリテーターの意味や役割について紹介しました。ファシリテーターは中立的な立場から、会議や研修が円滑に行われるのをサポートする役割です。参加者が発言しやすい雰囲気を作り、目的を明確にすることが大切になります。充実した会議を行うために、ぜひファシリテーターを導入しましょう!

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